文╱日本の大法弟子
【明慧日本2018年1月6日】ある偶然の機会に、私は海外に十数年も暮らしていた同郷の人に会いました。大法の真相を話すと、彼は顔に困惑の色を浮かべ、「このような政治的な事は……」と言い出しました。
私は穏やかに彼の話を止めさせ、微笑みながら、「これは政治の問題ではありません。中国共産党(以下、共産党)がなぜ法輪功を迫害したか、私も後になってやっと分かりました。実は、共産主義のような舶来品は、中国の伝統を破壊しなければ、中国社会で根を下ろせません。考えて見て下さい。中国の伝統文化は『敬天知命』という価値観に根付いていますが、共産党は無神論を唱えています! 伝統文化では『天地人の調和』を強調しますが、共産党は天と戦い、地と戦い、人と戦うことを言うではありませんか。伝統文化では『吾が 老 ( ろう ) を老として、以て人の老に及ぼし』と言うのに対し、中国共産党は、政治的誤りを犯した人と親子、夫婦の縁を切るように、党性が人間性に取って代わるように強いているのです。それは私達中国の文化と正反対ではありませんか。一方、法輪功の真、善、忍の理念は中国の伝統の精髄で、我々中華民族の正道です」と伝えました。
私の話を聞いた彼は目を丸くして、もしかしたら、今までこの視点から物事を考えたことがなかったのか、あるいは、迫害を受ける立場の人がこのように正々堂々と話せるとは思わなかったのか、大変驚いた様子でした。その後、私達は友達になり、彼は進んで私にメールを送り、もっと法輪功の真相を知りたいと言いました。
実際、このように真相を伝えることが出来るまでには、かなり時間がかかりました。中国生まれで中国育ちの私は実に多くの共産党文化を注がれ、子供の頃から政治が嫌いで、共産党が嫌いでしたが、しかし、「共産党を批判することは政治をやっていることだ」という観念があり、やはり頭に植え付けられていました。理性的にはそうではないと分かっていても、なぜそうではないかを説明できませんでした。
その後、偶然にある台湾の学者のインタビューを聞いて、やっと是と非をはっきりと見分けることができました。
その学者はインタビューを受け、共産党の暴政に言及した際、記者から、「あなたは共産党が悪いと言っているのではないのか」と質問されました。学者は記者を見つめ、正々堂々と「その通りです。共産党が悪いと言っています。共産党そのものが悪いのですから、どうして悪いと言ってはいけないのでしょうか」と聞き返しました。
この言葉はまるで鐘の音のように響き渡り、私の頭にあった今までの観念が一気に崩れ落ちました。その通りです。ゴミは汚いものと言っていいのです。強盗は悪者だと言っていいのです。それは彼らの本来の姿だからです。それなら、共産党の本来の姿を暴いて、それがどうしていけないのでしょうか! 常人でさえ冷静にこの点をはっきりと指摘することができるのに、私は何を気にする必要があるのでしょうか。
その後、仕事の関係で、私は共産党の歴史とその理論を大量に調べ上げました。資料を繰り返して読んでいくうちに、これは私の修煉の貴重な機縁だと気づきました。資料を調べることによって、私は本当の善と悪を見分けることができ、もっとしっかりと真相を伝える事ができるようになりました。
資料を調べることを通して、私は次第に共産主義の理論のでたらめさをより明確に理解しました。例えば、共産主義の理論では「私有財産」を消滅すると公言しています。しかし、周知の通り、悪いのは金(きん)そのものではなく、悪いのは金(きん)を欲しがる貪欲の心であります。しかし、共産党はまさしく人の財産に対する貪欲さを煽り立て、「革命」と言う立派な名前を冠して、人間性の悪の一面を放任し、したい放題に奪い取り、殺戮(さつりく・多人数をむごたらしく殺すこと)するのです。
一方、マルクスのいわゆる「労働者階級」と「資産家階級」の相いれない対立の理論も間違いでした。いわゆる「プロレタリア革命」は彼が予言したように、先進的な資本主義の国では起こらず、逆に比較的に立ち遅れた農業大国のロシアで起きました。私の理解では、共産主義は恨みに満ちており、それは人間性の善の部分を無視し、人間と人間の対立が話し合いや譲歩によって解決できるものだと認めようとせず、反対に、異なる階層の人々に恨みを植え付け、自らの利益が損なわれたと人々を騙し、利益を略奪するため、他の階層を消滅しても良いと教えるのです。
私はやっと見分けることができました。共産党が言う「良いもの」は、実は悪いもので、それは恨みで、貪欲で、罪悪です。それは人間性の中の最も闇の部分なのです。これらの内容はすべて私が真相を伝える時の良い例となりました。私はできるだけ簡単で素朴な言葉を使って、実例を上げながら、人々に分かりやすく、覚えやすく話しをするようにしました。
共産党と共産党主義がすでに完全に失敗したと認識した時、今年の年末に、『九評』編集部は『共産主義の究極の目的』という新しい本を出版しました。その中のどの文章も心を震撼させました。なるほど、共産主義は一つの邪霊だと分かりました。その邪霊はすでに全世界に蔓延し、人類を破滅させると言う究極の目的を達成させるために、「社会主義」でも、「資本主義」でも、どちらも関係なく侵食しています。
私はより一層、善と悪を見分けることが出来るようになりました。そして、共産邪霊が輝かしい神伝文化をここまで壊し、その邪悪の罪深さもより理解し、人々に共産党の真相をはっきりと伝える事の重要性と緊迫性もより分かるようになりました。
新しい本の『中国編』の結びでは、「神は人を救おうとしておられるが、共産邪霊は人を破滅させようとしている。歴史のこの瞬間はかつてないほど重要で、なぜなら、それは文明の存続と人類の運命に関わっているからである。この瞬間、危機と希望が同時に宿っているが、しかし、迷いの中にいる人には、これを見分けることが難しい」と書かれていました。
党文化の観念に妨害されず、恐怖心を持たず、時間を切り詰め、理性を持って世間の人に真相を伝えることは、修煉者の本当の善の表しで、本当に衆生を救い済度するのです。