優秀な教師が遼寧省女子刑務所の迫害で死亡
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 【明慧日本2018年4月5日】遼寧省鞍山市の法輪功学習者・孫敏さんは優秀な教師だったが、法輪功を学んでいるという理由で、当局に不当に連行され、洗脳され、労働教養処分を受け、判決されるなどの迫害を加えられた。2016年6月に再度、連行れた孫さんは懲役7年の実刑判決を宣告され、遼寧省女子刑務所に収容された。孫さんは刑務所でさまざまな迫害を受けた末、2018年3月8日に死亡した。享年50歳だった。

修炼法轮功的孙敏老师
孫敏さん

 3月8日午前10時20分、刑務所側が孫さんの家族に電話をかけ、「孫敏は朝食を食べてから意識を失った。今、刑務所病院で救命処置を受けている」と伝えた。それを聞いて、孫さんの父親と義理の弟はすぐ車で刑務所病院に駆けつけたが、途中で「孫敏を省刑務所管理局総合病院に転院させた」と刑務所側から連絡があった。

 昼12時50分、父親たちは総合病院に着いたが、孫さんはすでに亡くなっていた。父親は娘の手と顔を触った。すでに孫さんはとても冷たくなっていた。

 総合病院の担当医は「孫敏さんは送られてきたとき、すでに死亡していた」と話した。父親は娘の死因を探るため、遺体の解剖を要求した。

 孫さんの遺体は死体安置所に置かれた。

 孫さんは中学校教師で、哲学学士で省の科学研究プロジェクトに参加し、1991年~2000年まで、多くの論文を発表し、たくさんの賞をもらっていた。

孙敏获得的各种奖项、证书
孫さんがもらった賞状と証書

 2016年6月28日、遼寧省610弁公室の指示で、孫さんは鞍山市立山区公安分局の国保大隊(法輪功迫害の実行機関)の警官らに連行され、現金6万元も押収された。

酷刑演示:地环
拷問のイメージ絵 「地環」に繋がれる

 その後、孫さんは鞍山市女子留置場に送られた。留置場で孫さんは断食して迫害に抗議したが、首と手と足を「地環」(地面に固定している鉄の環)に繋がれ、立つことも座ることもできず、昼も夜も体を曲げたままの状態で、とても苦しめられた。灌食のとき、警官は灌食用の食べ物に糞や尿、薬物などを混ぜて孫さんの胃に無理やり流し込んだ。その上、孫さんは同じ部屋に拘禁されている受刑者らに殴打されたり、つねられたりして、体中、傷だらけになった。人として扱わず、拷問をされた孫さんの体重は30キロ台に激減した。

 2016年7月27日、孫さんの弁護士は留置場で孫さんと面会した。孫さんの腕や足に多くのアザがあるのを見て、留置場の所長に会い、原因を聞いた。しかし、所長は「は断食して、生命を救うために俺たちは胃にチューブを差し込み、食べ物を与えた。体のあざはの血小板の数が少ないためできたものだ」と嘘をついた。

 その後、弁護士は孫さんに会うたびに、警官が孫さんのそばに付き添っていて、孫さんに話す機会を与えず、孫さんの代わりに警官が質問に答えた。

 2016年8月、孫さんは断食をやめ、食事することを警官に要求したが、聞き入れてもらえず数回にわたって拒否された。

 2017年7月8日、孫さんは立山区裁判所に懲役7年の実刑判決を言い渡された。それに対して、孫さんは上訴したが、8月28日、中級裁判所に原判決を維持するという結果が出された。

 そして、10月10日、孫さんは省の女子刑務所第十二監区に収容された。

 その十二監区は集中訓練矯正監区で、「魔の巣」と呼ばれている。同監区は法輪功学習者に対して、年中、ベッドに敷き布団もなければ、かけ布団もないまま寝かせ、自分が持ってきた生活用品を使うことを許さず、トイレに行くことも制限し、トイレットペーパーを与えず、洗顔や歯磨きも許さず、下着の着替えさえも許さない。そして長時間、立たせたり、しゃがんだままの姿勢を強要した。また、独房に拘禁し、スタンガンで電気ショックを与えるなど、数々の残酷極まりない迫害を加えている。これらの報道が明慧ネットに掲載されるほど、有名で悪辣な場所である。

 孫さんは十二監督に収容されて1カ月足らずで、多くの病状が現れた。警官は孫さんの父親に電話し「娘の治療費を持ってこい」と言ったが、父親は「娘をすぐに解放してください。私が娘を病院に連れて行きます」と答えた。

 2018年2月7日、孫さんはすでに歩けなくなり、父親と面会した時には、人におんぶされて痛々しい姿で面会室にやって来たという。

 その1か月後、孫さんは帰らぬ人となった。

 孫さんは生前、年齢よりも若く見え、いつも笑顔で明るい人だった。しかし、真・善・忍の信仰を放棄しなかった孫さんは、繰り返し迫害を受け続けた。

 2000年、孫さんは法輪功の陳情のため北京に行ったが、地元に帰って来て9月に連行され、1週間留置場に拘留された。

 同年10月10日、孫さんは仕事中に再び、派出所の警官らに連行され、鞍山市教養所に送られた。その後、馬三家教養所に移された孫さんは1年6カ月間拘禁された。教養所で孫さんは睡眠を剥奪され、針で刺され、棒で猛打され、髪の毛をつかんで壁にぶつけられるなどの迫害を受けた。その結果、頭蓋骨の2か所にヒビが入り、後頭部も骨折していたが、治療を全く受けられなかった。

 2002年3月21日、学校側に「明日から、洗脳班に行きなさい」といわれた孫さんは、迫害を免れるために家を出て、仕方なく放浪生活を送った。その間も警官に連行され、15日間拘禁されたという。

 2012年9月、孫さんは遼陽市でまたも連行された。同市の留置場で「地環」に縛られ、脅迫され、灌食されて、内容の不明な薬物を注射されるなどの迫害を受けた。注射を受けた孫さんは胃腸と目に異変を感じ、目の前にいる知人の名前さえも思い出さないほど、記憶が衰えた。その後、断食して迫害に抗議していたが、危篤状態に陥った。それで、孫さんはやっと保釈されたという。

 (注:法輪功修練者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2018/3/18/363028.html)
 
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