【明慧日本2019年4月5日】米国務省は3月13日、200近くの国の過去1年の人権と労働状況を記載した「2018年国別人権報告書」を発表した。中国に関する部分は126ページあり、6回も法輪功学習者が受けた残酷な迫害に言及した。
マイク・ポンぺオ国務長官は人権報告について「中国共産党はまだ良心犯、特に法輪功学習者の生体臓器を収奪していると一部の活動家と組織は指摘した」と述べた。
報告書では法輪功学習者・卞麗潮と馬振宇はまだ中国共産党当局に監禁されていることを列挙した。卞麗潮は河北省唐山市開滦第十中学校の優秀な教師で、2012年、裁判所に12年の懲役を下された。馬振宇はもと中国電子科学技術グループ第十四研究所のレーダー設計エンジニアで、2018年、南京地方裁判所に3年の懲役を下された。
報告書は、法律執行人員と官吏は拘禁対象者に残虐な拷問と侮辱的な虐待を実施したと指摘した。拘禁された経験があり、命拾いをしたウイグル人は「拘禁対象者は電撃、水責め、殴打を受け、また得体のしれない薬物を注射された」と述べた。
また報告書は「法輪功学習者は拘禁されるときにも、組織的な拷問を受けた」と明かした。同じような指摘は昨年度の人権報告書にも言及され、しかも法輪功学習者が受けた拷問は他の団体よりもっと酷かった。
今回の報告書は「中国共産党当局は行政拘留などの手段で政治と宗教の支持者らを恐喝し、また民間のデモを禁止している。行政拘留の形は薬物依存強制治療、『留置とトレーニング』を含み、当局は政治活動家と宗教信仰者、特に法輪功学習者を上記の場所に拘禁する。薬物依存強制治療センターで最長2年も拘留できる」と言った。
報告書は「中国共産党政府は敏感案件を受理した一部の弁護士の営業許可又は法律許可を一時停止又は取り上げた。敏感案件の依頼人は、民主を提唱する異議者、家庭教会の活動家、法輪功学習者或いは政府を批判する人たちである」と指摘。
報告書はまた「中国共産党当局は全国弁護士協会年度許可審査プログラムを使って、専門弁護士の許可書の更新を妨げ、または遅らせている」と指摘。
人権弁護士にプレッシャーをかける他の政府行為は不法拘留、弁護士事務所に対する不明の「調査」、弁護士資格はく奪、かき乱し、恐喝、当事者との面会を不許可、弁護士に案件ファイルを公開しないなどがある。
法輪功などの多くの敏感案件を代理した複数の人権弁護士は行方不明になって、当局に秘密裏に拘禁されている。その一員である高智晟弁護士は、2017年8月に行方不明になった後、ずっと消息が絶えている。
また、作家の楊茂東(ペンネーム=郭飛雄)、活動家の王炳章、張少傑牧師、王全璋弁護士、余文生弁護士などを含む多くの政治犯は、2018年年末までまだ刑務所或いはその他のところに拘留されている。
国会と政府に各国の人権状況を把握させるため、米国務省所属の民主主義・人権・労働局は毎年法律に従って「国別人権報告書」を発表する。今年の報告書は第43回となる。