法輪功を学び、利益だけを追求する心を修める

 

文／中国の大法弟子

　【明慧日本2019年1月4日】私はバス会社の運転手です。1994年10月、ある法輪功学習者の家で『法輪功』（改訂本）と李洪志先生の済南での説法の録音テープをもらい、家に帰って繰り返して読んだり聞いたりしました。師父のお言葉は私の心に沁み渡り、特に「真・善・忍」は宇宙の特性であり、心を修めることこそ修煉であり、そしていかに超常的な人間になるかなどの論述が、私の今までの疑問を一気に解決してくれました。法を得ることはなんと幸運なことでしょう。師父が私に修煉の道を導かれました。

　運転手の仕事は常に外を走り、大半の時間は車内で過ごすことになります。師父は「あなたが法輪大法を修煉するならば、あなたが我々のこの大法の中で修煉したければ、あなたは法を学ばなければなりません。ただ動作を煉るだけではわれわれは認められません」（『法輪大法義解』）と説かれています。私は師父のお言葉をしっかり覚えるために、運転して終点に着くと、ほんのわずかな時間を利用して師父の本『轉法輪』を読んだり、暗記したりしました。時には1段落を暗記するために寝る時間を削るなどして、しっかりと覚えるまで頑張りました。

　師父は「実は功というものは煉によって得るものではなく、修によって得るものです。多くの人は功の伸びを追求して、練功のやり方にばかり気を使い、いかに修煉するかを重視していませんが、実は功はまったく心性の修煉によって得るものなのです」（『轉法輪』） と説かれています。師父のこの教えに従って、私は常に複雑な環境の中で自分の良くない心を取り除き、煉功者の基準で自分を厳しく律するようにしています。会社で同僚たちがやりたくない仕事や何も儲からない仕事があった場合に、リーダーはほとんど私にこれらをさせますが、私はいつも文句を言わずに受け入れました。苦しみをなめることや損を蒙ることで、そこでどう対処するかが修煉であり、日常のいろいろな厄介なことに、どう対応するかが修煉であり、心性を向上させる良い機会だととらえているからです。

　ある日、途中で降りる乗客がいて、若者の前でバスを止めました。乗客が降りた後、私はゆっくりバスを動かしましたが、その若者の手がバスの車体を掴んでいるのを見落としました。怒った彼はいきなりドアのガラスを打ち破って、罵声を浴びせながらバスに乗り込み、乗客全員の前で運転席にいる私を3回強く蹴りました。人の前で蹴られて面目を失った私は本当にやり返したかったのですが、「殴られても殴り返さず、罵られてもやり返さない」（『轉法輪』）という師父の教えを思い出しました。自分は煉功者だ、超常な理で律するべきだと思い、じっと我慢しました。当時、車内にいる乗客は我慢し続ける私を不思議に思う人もいたかもしれませんが、常人には理解しがたいに違いありません！

　私のバス会社の経営方針は請負制ですので、乗客を多く確保すればするほど利益につながります。毎日お金のために競い合う環境の中で、人々はお金に執着することを当たり前だと思っています。1995年1月20日、私が車内を清掃している時に、4万7000元の銀行小切手1枚を拾いました。落とし主は連雲港のある会社の人でした。おそらく前日の夜行バスで落とし、本人はまだ気づいてないのかもしれません。落とし主は大事なものをなくしてしまい、どんなにか焦っていることでしょう。私は修煉者として人のことを優先して考えるべきだと思い、会社を通じて落とし主に連絡しました。相手の人は感激のあまり、どうしても謝礼をしたいと申し出ましたが固く断りました。金銭的な誘惑の前で心が動じませんでした。一つの試練を乗り越えた後、全身が軽くなったように感じました。

　師父はこのように説かれました。「あなたに一つの真理をお教えしましょう。絶えず執着心を取り除くことこそ人間の修煉の過程のすべてです」（『轉法輪』） 心性が高くなるにつれて、より大きな試練が現れました。前と同じ年の2月12日の午後、バスを会社に回送して清掃している最中に、座席に置かれた一つのカバンを見つけました。開けて見たら、なんと現金がびっしり詰め込まれていて、少なくても1万元ぐらいあったと思います。今回は小切手ではなく、目の前に全部すぐに使える現金だったので、とても大きな誘惑でした。しかし、私は「真・善・忍」を修める大法弟子であり、善人は慈悲心が常にあり修煉者なので、落とし主を待って返そうと決めました。私は車内で待ち続けて40分ぐらい過ぎた頃に、30代の女性が急いで走って来ました。落とし主であることを確認した上で、大金の入った重いカバンを彼女に返しました。落とし主は私に自分は地域病院で勤務しており、カバンの中には1万2000元が入っていると言って、ひとくくりの札束を私に差し出しました。「私は法輪大法の修煉者です。本当に感謝したいのなら、李洪志先生に感謝してください。先生が私にこのようにするよう教えてくださいました」と言って、謝礼のお金を受け取りませんでした。