天津市の教師・高麗娟さん 懲役9年と罰金3万元の判決
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 【明慧日本2020年6月2日】天津市浜海新区の法輪功学習者・高麗娟さん(48歳)は優秀な教師である。しかし、2017年12月28日、高さんは法輪功を学んでいるという理由だけで、当局の警官らに連行された。2019年6月24日、天津市浜海新区裁判所は高さんに対して不当な開廷をし、2020年1月、高さんに懲役9年の重刑と罰金3万元(およそ45万円)の判決を宣告した。その後、高さんはこの判決を不服として、控訴した。

 2017年12月28日、高さんは浜海新区大港勝利派出所の私服警官ら数人によって、連行された。その直後、警官と六合里居民委員会の十数人が高さんの自宅に強行に侵入し、家宅捜索を行なった。それを目の当たりにした80歳になる高さんの母親は、かなりショックを受けた。その恐怖で母親は家にいられなくなり、他の地方へ行った。それで家には、高さんの未成年の娘1人だけが取り残され、1人で高さんの帰宅を待ち続けている。

 明慧ネットの報道によると、2017年12月28日、天津市公安局は大勢の警官らを出動させ、各区の公安分局と派出所の警官らと共に、法輪功学習者に対して一斉に取り締まりを行ない、連行した。そして、高さんを含む37人の学習者たちが連行された。その中で、14人が逮捕令状を出され、8人が実刑判決を言い渡された。刑期が11年の重刑にされた人もいた。

 高さんは連行されてずっと浜海新区第三留置場に拘禁され、もう2年5カ月が経った。裁判所は高さんに重刑を下すことを企んではいるものの、口実を作っては開廷日を引き延ばしていた。2019年2月28日、浜海新区裁判所は高さんを連れて、高さんの弁護士2人を呼び出し、検察庁側の人員も入れて、開廷前の会議をしたが、家族の傍聴を許さなかった。そのとき、裁判所の関係者がその場にいる高さんと高さんの弁護士に、高さんに重刑を下すことを示唆した。2時間ほどの会議で、弁護士は法律の角度から見て、検察が起訴するに当たり、「証拠」の不備を指摘した。弁護士は「中国共産党が定めた14種類の邪教の中には、法輪功は含まれていないし、中国新聞出版総署が法輪功書籍の出版禁止令を廃止しました。なので、法輪功に関係するものは全て合法である」と答弁し、『中華人民共和国新聞出版総署令の第五十号』を見せた。高さんはその場にいる裁判官に「この案件の審判は終身責任制です。賢明な選択をしてほしいです」と落ち着いて話し、裁判官に分厚い資料を手渡した。そして、高さんは公訴人に出された「供述」に対して、すべて否認した。しかし、裁判所側も検察庁側も法律を無視し、高さんに重刑を言い渡すと言い放った。

 2019年6月24日、天津市浜海新区裁判所は高さんに対して、不当な開廷をした。法廷で弁護士2人が高さんの無罪を主張した。今回の開廷前に、裁判所は三度も高さんに対して開廷しようとしたが、「証拠」不足で取りやめたという。

 弁護士は「このような証拠不足の状況下で、繰り返して証拠捜しをするのは3回まで、と決められており、それ以上してはなりません。最後の証拠補足は、証拠捜しの3回を越えているため、無効です」と答弁した。

 しかし、裁判官は弁護士の指摘を無視し、「上の指示だ」と言って、高さんに重刑を言い渡した。弁護士は「冤罪するのはあなた方にとってよいことではありません。政策の制定者は、責任から言い逃れることが出来るかもしれませんが、あなた方は一生その責任を負わなければなりません。よく考えてください」と違法性を指摘した上で、改めるように促した。

 高さんは若い頃から病弱で、頭痛もちで、連続する咳で重い胸水になった。1998年高さんは夫とともに法輪功を学び始め、病状が好転した。

 しかし、中国共産党が法輪功迫害を引き起こした。2001年、高さんの夫は法輪功を学び続けているため、労働教養処分3年を下された。高さんも6カ月の娘と共に洗脳班に拘禁された。そこで、ひどい迫害を恐れた高さんは法輪功を放棄してしまった。その後、高さんの健康状態が悪くなり、人と争ったり、怒ったりして、性格まで悪くなった。

 2009年の初め、高さんは新たに法輪功を学び始めた。高さんは法輪功の教えに従って自分に要求して修煉したので、身体検査で病気が完治し、肺のレントゲンで肺の石灰化巣もなかった。

 高さんは連行されたとき、娘がまだ高校2年生だった。孤独な娘が遠方の親戚の援助で外国へ行って、学業を続けるつもりだったが、天津市610弁公室の警官らに妨害され、行けなかった。しかし、娘はそれらの妨害に屈せず、母が正しいと信じ、良い成績で国内の大学に進学したという。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2020/5/23/406704.html)
 
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