「怨み」を取り除く
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文/中国の大法弟子

 【明慧日本2020年8月16日】ある日の午後、同修のLさんが訪ねてきました。偶然の出来事のように見えましたが、師父の按排であると後で分かりました。

 交流を通じて、身近な出来事や、家庭内のトラブルなどで、最近、彼女がいろいろと悩んでいることが分かりました。「学法しているけど、法理は現れず、師父も何も教えてくださらない……」などと、彼女は文句や不満をこぼしていました。

 彼女の話を聞いた途端、驚きました。「あなたは誰に対して文句を言っているの?」と聞き返したところ、Lさんはすぐに自分の言葉が良くないことに気づきました。これまで長い間、同じような試練が何回も按排されたが、意味が分からないと彼女は言いました。

 これほど妨害されたのはきっと旧勢力に隙をつかれ、執着心があるからに違いないので自分の執着を見つけ出し、それを取り除かなければならないと彼女に伝え、その後、3時間ほど交流しました。

 私たちは修煉を始めてすでに20年以上経ちました。これまで師父が私たちのために一体どれほどの心血を注ぎ、罪を背負ってくださったのか計り知れません。弟子として、感謝するだけであり、無条件に自分を修めていくしか、師父のご恩に応えられないのに、あれこれ恨んだり、師父に不満をこぼしたりすることは、決してしてはいけないことなのです。これは小さなことではありません。

 師父は『轉法輪』の中で「彼は常人の理で佛の心性を測ろうとしますが、測れるはずがあるでしょうか?  常人の基準で高次元のことを判断しようとしますが、そんなことができるでしょうか?  こうして、生活の中の辛さを自分に対する不公平だと思い込むことが原因で、多くの人が見る見るうちに堕ちていってしまうのです。このようなことはしばしばあります」[1]と説かれました。

 私はミラレパの修煉の物語をLさんに話しました。ミラレパの師父は彼の業力を消すために、山のふもとから山頂まで岩を背負わせ、家を建てさせました。ミラレパの背中は岩に擦られて血まみれになり、ようやく家を建てましたが、師父は彼に家を壊させ、岩を再びふもとまで運ばせました。こうして何度も繰り返されましたが、ミラレパは全く文句を言わず、不満もなく、そして、師父に理由を訪ねませんでした。彼はただひたすら師父の要求に従い、師父に言われたことを無条件に行なったのです。これこそ師父への信念ではないでしょうか?  昔の修煉者ですらここまでできるのに、私たち大法弟子にはできないというのですか?

 もちろん、法を正す時期の修煉において、旧勢力による妨害もあるでしょう。それなら、なおさら自分の言動を厳しく律し、内に向けて探さなければなりません。執着のない人を旧勢力は妨害できますか? 修煉において、プラス思考で物事を考えなければなりません。その難関がなかなか乗り越えられないからと言って、マイナス思考になってはいけません。それは真の自分ではないのです。

 ここでLさんの悪口を言うつもりはありません。彼女は私たちの地域の協調人で、1999年の「7.20」以降、不当に労働教養させられたことがあり、九死に一生の残酷な迫害の中で、彼女は師父と大法への信念だけを頼りに、いくつもの難関を乗り越えてきました。しかし、釈放後、迫害を受けていた時期の後遺症がまだ残っていたのです。大法弟子の頭の奥深いところに、深く根付いている何かが私たちを妨害しており、私たちはそれになかなか気づくことができません。師父のご加持により、Lさんと3時間ほど交流した後、彼女は自分の執着心に気づきました――自我を強調し、自分に執着していたのです。

 「自分は損をしてはいけない」という心があり、誰にも自分の人格を傷つけさせないし、誤解されたくない心があると同修が言いました。師父は「韓信が股くぐりで辱められた」[1]、「韓信はなんといっても常人であるのに対して、われわれは修煉者で、われわれは彼よりもずっと上です。われわれの目標は、常人を超える次元に達し、さらに高い次元に向かって邁進することです」[1]と説かれました。

 師父のすべての経文を真剣に勉強した方が良いと助言しました。「法は一切の執着を打破することができ、一切の邪悪を打破することができ、一切の虚言を排除することができ、法は正念を固めることができるのです」[2]と師父は説かれました。同修もきっと学法を通じて自分を正すことができると私は信じています。

 同修が帰った後、私は師父の無限大の慈悲に感動しましたし、同修の辛い気持ちも理解できました。同じことで苦しめられ、迫害により命を失ってもまだ自分の問題に気づいていない同修もいるでしょう。すべて「怨み」が原因なのです。師父を怨み、同修を怨み、家族や親戚を怨み、この点に気づいていない同修はたくさんいます。同修たちの役に立てればと思い、今回のことと私個人の悟りを書きました。そして、師父を信じ、大法を信じ、すべての人心を取り除き、大法に同化し、旧勢力に何の機会も与えないよう、常に自分を厳しく律していきたいと思います。

 注:
 [1] 李洪志師父の著作:『轉法輪』
 [2] 李洪志師父の著作:『精進要旨二』「妨害を排除せよ」

 
(中国語:http://search.minghui.org/mh/articles/2020/8/5/409796.html)
 
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