文/中国の大法弟子
【明慧日本2014年6月1日】(次の文へ)
地元には食品市場がいくつかありますが、私がいる市場の商売が最も繁盛しています。それは私のおかげだとみんなが言っています。
「彼女は虎とでも仲良くなれる」
私が市場に入った当初から商品はよく売れました。左の店の店長は王さんといい、私と同じ冷凍食品を販売しています。王さんはここにいる年数が長いのですが、なぜか彼の商品はあまり売れませんでした。ある日、客が私の店で手羽先を買う時、一袋30元(約500円)と私が言った途端、王さんは「私の店では一袋29元で売るよ」とその客に声をかけました。私は「彼のほうが安いので、彼のところで買っても良いよ」と言いました。客は「もし私が彼のところで買ったら、後になってあなたたちは喧嘩しませんか? 客を横取りするなんて、彼はずるいね」と、やはり私のところで手羽先を買って行きました。
王さんの商品はあまり売れませんが、私の店で何が売れているか、常に目をつけています。私と彼はともに冷凍食品を扱っているため、店頭に並ぶ商品はほとんど同じものです。私のところで冷凍エビが売れているのを見たら、王さんはやって来て、「私のエビは完売したので、少し貸してください」と言います。私はいつも「それなら、持って行ってください」と答えます。彼は私の店の在庫のエビを全部持って行く時もあります。実は彼のエビは少しも売れていません。夕方に店を閉める時、彼はまたエビを全部返して来ます。ほとんど毎日このように、私の店で何かがよく売れていると、彼は来てそれを借ります。市場は冷凍庫まで少し距離があるため、彼が借りて行ったものを夫はまた冷凍庫に取りに行かなければなりません。しかし、私の商品が売り切れて彼に借りようとした場合、彼はいつも「この在庫はすでに先約で、しばらくして客が取りに来ます」と言って貸してくれません。彼の話が嘘だと分かってから、私は二度と彼に借りようとしたことがありませんが、彼は依然として私の販売状況に目をつけて、よく売れた商品を借りて行きます。他の店も「王さんがあなたに何を借りたかを見れば、あなたの店では今日、きっとそれが売れているとみんなが分かるよ」と言いました。
市場の建物は古くて、よく雨漏りがします。王さんはよく私の梯子を借りて、屋上に登って修理しますが、使い終わった梯子を私の店に持って帰りません。彼はまた「梯子をよその人に貸さないでください」と私に言いつけます。私は「一つの梯子なので、使っても壊れないし、誰が借りに来ても私は貸します」と答えたら、彼は「あなたは、どうしてこんなに優しいのですか? 今後借りに来た人にこの梯子は私のものだと言って、貸さないでください」と言いました。
私は市場に来て半年も経つと、みんなと親しくなりました。王さんが留守をしたある日、数人の店主が私の店に来て雑談をしました。ある人は「あなたがこの店に入ってから、商売がこんなに繁盛したのは本当に予想外のことだ。以前の数人の店主とも、3カ月も経たないうちに店を閉めた。なぜかというと、すべて王さんにやられて、続けられなくなったからだ。王さんは人に在庫を借りる時はにこにこするが、貸してあげないと、彼は当てこすりを言う。もしあなたが一言でも言い返せば、彼はあなたの店の入り口に座って罵倒し始める。そうなればどのように商売をするというのか? だから前の数人とも店を閉めて逃げた。しかしどうしてあなたは彼と一度もトラブルを起こしていないのだろう」と言い、もう一人は「彼女(私を指す)は何をする人だと思う? 彼女は法輪功をやっている人だ。彼女は虎とでも仲良くなれるのだ」と言って、皆は笑いました。
年末、酒をたくさん飲んだ王さんは私の店に来て、入った途端に「お姉さん」と呼びました。今まで彼にそのように呼ばれたことがありません。呆然とした私を見て、彼は「お姉さん、今日は酒の力を借りて、お姉さんに謝りたいと思う。今日みんなと酒を飲んだ時、何を信じているかが話題になった。イエスを信じる人もいて、神を信じる人もいて、自分しか信じないと言う人もいた。私の番になると、私は真・善・忍を信じると言った。お姉さん、今後私たちは仲の良い隣人だ。あなたを苛める人がいれば、私に任せてくれ」と言いました。
私の店に這って来る子供
市場にニワトリを売る李さんがいて、その店ではニワトリを殺したり羽毛を抜いたりして、店内はとても汚いのです。彼の子供は1歳をすぎていますが、まだ歩けません。忙しくて子供の面倒を見られない時、李さんは子供を鶏かごの中に入れますが、子供の全身にニワトリの糞がついています。もっと泣くと、彼は子供を地面にだすので、子供は地べたをあちこち這って、とても汚くなりました。その子供は誰の家に入っても追い出されますが、私の店に入ってきたら、私は子供の顔を洗って、服についた汚いものを拭いてあげます。子供の全身に虫に噛まれた跡があるのを見て、私は薬を買ってきて子供の体に塗ってから、子供を抱いて李さんの店に返します。
李さん夫婦に「もっと子供の面倒を見てあげて」と注意しても、子供はやはり毎日這ってよく私の店に入ってきます。私はいつも通りに子供の顔を洗って、服についたニワトリの糞を落として、薬を塗ります。今、その子供は3歳になって、よく私の店に来て遊びます。「李さんはまるで給料の要らない家政婦を雇ったようだ」とみんなは冗談を言います。
ある日、李さんの店に商品を届けるために業者の車が来て、ちょうど市場の入り口に止まりました。横に小さい三輪車もあって、入り口はますます狭くなりました。そこを通る人は迂回したり、三輪車の上を跳び越したりしていましたが、私は三輪車を横に少し寄せて、入り口はようやく人の出入りができるようになりました。業者の車の運転手は「あなたはどうしてみんなと違うのだろう? ここを通った多くの誰もが三輪車を移したりしないが、あなただけがしてくれた」と言いました。私は「たいしたことはないよ」と答えました。そして、彼の車の中に毛沢東の顔が描かれたお守りがあるのを見て、彼に「このお守りを飾ってはとても危ないよ。あなたの平安や金運を守れるはずがない。考えてみてください。あなたは金儲けを願うでしょう。でも毛沢東は私有財産を打ち壊します。あなたは平安になりたいでしょう。でも毛沢東は闘争を好みます。それを早く捨てたほうがいい」と説明しました。運転手は「オーケー、すぐ捨てる。でも代わりに『法輪大法は良い』と書かれたお守りを一個くださいね」と言いました。
(続く)