文/黒竜江省の大法弟子
【明慧日本2016年7月9日】この18年を振り返るとき、どの出来事もみな師父の慈悲深いお導きのもとで、今日まで歩んで来ることができました。法を正す事が最後になった今日において、落ち着いてしっかりと三つのことを行い、しっかりと師父についてきたからこそ、延長された時間が私たちに与えられ、すべて順調に歩んで来ることができました。
同修のAさん(男性)は中国共産党に懲役7年の不当な判決を下されました。2007年の段階で、すでに刑務所に拘束されて4年余り経っていました。ある同修が来て「Aさんは刑務所で中国共産党に協力しないため、ひどく迫害されています。刑務所にAさんを家に帰すよう要求したいのですが、家族がその要求を受け入れようとしません。理由は、Aさんの父親が危篤状態で、Aさんの世話にまで手が回らない、ということです」と言いました。それを聞いて私は「一刻も早く救出しましょう」と言いました。
その日の午後、私たちはAさんの子供に会いました。Aさんの子供も修煉しています。Aさんの子供は私たちをおばさん(訳注:Aさんの妹)に会わせました。おばさんは一家のためにアルバイトをしています。Aさんの刑務所での状況を私たちが伝えると、おばさんは「刑務所の中では食べることも、飲むことも、住むことも、兄のために治療もしてくれますが、兄が帰って来ても誰も兄の世話をすることはできないし、治療するためのお金もありません。それに兄の刑期はまだ終わっていないので、お金を払わなければ釈放されないのですから、兄の事はそのままにしておいてください」と言いました。
私は「お兄さん(訳注:Aさん)の事について私たちが関われるかどうかは別にしても、誰も面倒を見る人がいないのではお子さんがかわいそうです。お子さんは父親を失い、あなたにとってもこんなにすばらしいお兄さんを失ってしまったことになります。だからこそ、偉大なる師父は私たちにこのように行わせておられるのです。というのも、Aさんに関わることは私に関わることでもあります。お兄さんは常に生命の危険にさらされており、Aさんを家に連れ戻さなければ本当に刑務所の中で亡くなってしまいます。そうなればあなたは後悔するでしょう。お兄さんは刑務所で非人道的な虐待を受けています。こちらで拷問したかと思うと、あちらで点滴注射をするのですが、これで病気が良くなると思いますか? 心静かに療養しなければなりません。そうではありませんか? あなたが協力してくれさえすれば、私たちは刑務所へ行ってAさんの引き渡しを要求し、Aさんが戻った後は、Aさんの事は私たちが面倒を見ます。(この話は大げさに言いましたが)私たちはおかゆを作ってAさんに食べさせます。(当時、私は身を落ち着ける所がなく、外でアルバイトをして、毎月400元の収入で生活していた)」と言いました。おばさんは「考えてみましょう」と言いました。
次の日の夜、私たちがAさんの家に行くと、ドアを開けたのはAさんと離婚した元の奥さんで、驚きました。私たちが来た目的を知ると、奥さんは泣いて騒ぎ始め、携帯電話を取り出して110番し、Aさんが法輪功を学んだせいで家も家族も失ったと言いました。同修の1人が「お姉さん、家の中に入って話しましょう」と言いました。しかし、奥さんは私たちを家の中に入れてくれませんでした。そこで私は「もうすぐお正月ですから、今日はお子さんに会ってお年玉を渡しに来たのです。家の中の事で何か手伝うことはないか見せていただけませんか」と言うと、ドアを開けてくれました。
私たち4人は家の中に入りましたが、それでも奥さんは泣き続けました。そこで私は「そうですね、この数年、あなたが子供を育て、家の留守を守って来たのは大変だったと思います。私たちは法輪功を学んでいるからこそお子さんの世話をしに来たのです。Aさんが法輪功を学んでいるから家に居られなくなったとあなたは言いますが、それは違いますよ。Aさんはよい人なのに迫害されたのです。良い人と法輪功を学ぶ人に対して史上空前の迫害を江沢民は一人でしでかしました。江沢民はあなたの家も家族も失わせ、警察を陰で操りAさんを不当にさらって行ったのです。もうすぐお正月ですが、いったいどこの部門や警察が天涯孤独の子供に関心を寄せるでしょうか? 今のところ、刑務所でのAさんの生命がどうなるか予測は不可能ですので、私たちはあなたとお子さんと一緒に刑務所へ行き、Aさんの引き渡しを要求したいのです」と言いました。
奥さんは「あなたたちは単純すぎます。あそこは刑務所ですよ。連れて帰ることができるのですか?」と言いました。そこで私は「できます。あなたたちが私たちに協力してAさんの引き渡しを要求すれば、必ず連れ帰ることができます。いつ行きますか? 相談しましょう、明日の朝、切符を買っておきますので、あなたたち2人は電車で行ってもらえれば大丈夫です」と言いました。
刑務所に着いて、私たちはAさんの引き渡しを要求するために中に入って行きました。事務所で、Aさんの前の妻が子供を連れてAさんの引き渡しを要求しに来た、と聞くと、警官は皆驚いて、「離婚したのだから、あなたとAさんとは関係ないはずなのに、わざわざ何をしに来たのですか?」と聞きました。そこで私たちは「子どもは自宅で勉強しており、家の中の老人も面倒を見ることができず、私たちの家族は家の中で生命の危険があるので、Aさんを引き取りに来たのです」と言いました。すると刑務所の課長は「ここは刑務所なのに、すぐに引き取らなければならないからといってすぐに引き取れると思っているのか?」と言いました。そこで私は「私の兄さんは泥棒も盗みも働いておらず、よい人です。もし兄さんが本当に法を犯したのなら、私はAさんのことは放っておきます。どうしてあなたたちは兄さんの職場や隣人に尋ねてみないのですか? どうして彼が良い人かどうか尋ねないのですか?」と言いました。
Aさんの子供は「お父さんが中で死んだら、だれが責任を取ってくれるのですか? 責任を取ることにサインしてください」と言いました。課長は目玉をぎょろつかせてにらみながら「父親が受刑者なのは知っているだろう? ここでは受刑者が死ぬのは正常なことだ、それなのに、私にそんなことを言って何の意味があるんだ!」と言いました。私は話を引き取って、「子どもはまだ小さいのですから、現在の心情を理解してやってください、何年も父親に会えず、父親がずっとここににいたのでは、この子供もだめになってしまいます」と言いました。すると課長は「それなら刑務所長に会いに行ってくれ」と言いました。そこで刑務所長に会いに行ったのですが、刑務所長は会議中だったので、刑務所の庭で立ちながら正念を発するしかありませんでした
東北地方の12月は大変寒く、雪が舞っていました。午後3時を回り、私たちは帰らざるを得ず、子供と同修の1人は旅館に泊まって一緒に学法し、次の日、引き続き刑務所長に会いに行きました。
私たちが戻った後、同修から知らせを受けたのですが、多くの同修が近距離から発正念をし、関係部門に真相を伝える手紙を書いた、ということでした。
4カ月余り終始たゆまず刑務所の各部門に働きかけ、Aさんの家族の協力の下で、ついにAさんは私たちに引き渡されました。
ここで私は、「同修が迫害を受けた時、旧勢力はとんでもないさまざまなごまかしを用いて脅迫し、同修の家族を騙して陥れる。私たち修煉者としては、同修同士が協調し、常に家族と互いに協力すれば、家族は真相を理解し、積極的に救出に参加するようになる」ことを言いたいのです。
この出来事の後で、Aさんの元の奥さんは「あなたたち大法を学ぶ人の心は正しく、優しいです。お姉さん(訳注:私のこと)、私は子供(元の奥さんと子供弟子であるAさんの息子)をあなたたちにお任せします。あなたたち大法を学ぶ人たちがみな良い人であることを、私は見て取ることができました」と言いました。
Aさんの弟と妹は「あなたたち大法を学ぶ人たちは他人の事を考え、名も求めず、利も求めず、何事も惜しまず、個人の安否を顧みないなんて、あなたたちはどうしてそんなにばかなのですか!」と言いました。
Aさんを救出する過程において、私たちは絶えず正念を発し、真相を伝え人を救い、毎晩子供弟子(Aさんの子供)と一緒に学法し煉功しました。その後、刑務所に行った時に起きた出来事を振り返って総括することで、どのような不足がまだ存在しているのかを見つけ出したのでした。Aさんを救出する過程において、多くの執着心、恨む心、利益心、恐れる心、苦を舐めることを恐れる心、結果を求める心などを自分でさらけ出しました。
数年来、地元の同修と一緒に協力して同修の救出活動を行い、法曹機関や国保大隊などの部門に真相を伝え、不当に連行された同修の引き渡しを要求してきました。警官は私たちに会うと「私たちの名前をインターネットに載せないでください」と言いました。また、市の刑警隊(訳注:日本の刑事課 に相当)の巡査に同修が真相を伝えると、真相を聞き終わった後、巡査は「前に、刑事犯を捕まえた時に私は手柄を横取りし、今はあなたたち法輪功(修煉者)を捕まえてしまったので心が痛いです」と言いました。そこで同修は「彼らはみな良い人です。あなたはよい人を迫害しています。これは大法に対する罪です」と言いました。
(明慧ネット第12回中国大陸大法弟子の修煉体験交流会)