真相を知った巡査は、副所長に昇進
■ 印刷版
 

文/中国の大法弟子

 【明慧日本2016年7月20日】2008年北京オリンピック前のある日の夜9時頃に、私たちは寝る支度をし、妻は寝室で子供を寝かせていました。その時、ドアをノックする音が聞こえ、私は玄関の前に来て「どなたですか?」と聞くと、「警察だ」と答えました。

 ドアを開けると、外には背の高い若い巡査が立っていて「ちょっと話しがある」と言うので「じゃあー、お入りください」とソファーに腰かけてもらいました。巡査は単刀直入に「北京でもうすぐオリンピックを開催するので、法輪功の家庭を訪問するようにと上から命じられた。一つは、法輪功をまだやっているかどうかを確認することと、もう一つは、オリンピックへの態度を表明してもらいたい」と来意を言いながら、ノートを開き記録を取ろうとしました。

 「法輪功修煉者は皆良い人ばかりですから、こんなことはやめたらどうですか。こんなことをするのは、あなたにとって良くありませんよ」と私は言いました。協力してもらえないと見て、巡査は強い口調で「本件は派出所全体の統一した行動である。この管轄区域では、あなたたちのような法輪功をやる人は200人余りいるが、1人も残さず全部記録を取る。今日、あなたが協力しなければ、連行してでもこの記録を取る。私がやらなければ、明日、代わりに他の者が来てでもやる」と脅しました。「やるなら、その人の勝手ですが、あなたは絶対にやらないでください。本当にあなたに悪い報いがありますから」と私は諭しました。

 本気で巡査のためを考えている私を見て、巡査の態度も変わり、雰囲気がずいぶん和らいできました。妻は巡査が来ているのを知って、部屋で発正念をして、空間にある悪いものを処理していました。

 それから、だんだんと打ち解けた雰囲気になり、会話は、法輪功の真相をめぐって進みました。その内容は、当時、法輪功が大陸と海外で広範囲に広まり盛況であるとか、私と妻が法輪大法を修煉した後、夫婦関係が改善され、2人とも健康になった話しとか、また天安門焼身自殺のでっち上げ事件とか、法輪功修煉者が、なぜ真相を伝えるのかなどを話しました。

 会話はおよそ一時間続きました。帰る前に巡査は、私の手を握って少し興奮気味に、とても真剣に「兄貴、安心してください。今回はもう記録を取りません。何か問題でもあれば、何とかごまかしてみます。どうしても、ごまかせない場合、その時はまた相談に来ます」と穏やかな口調で言いました。真相を知って、正しい行動を取った巡査を見て、私は嬉しく思い心からお礼を言いました。

 その後、かなり長い間、巡査は再び我が家にやって来ませんでした。ただ、中国共産党のいわゆる「敏感日」になると、巡査から電話をしてきて、毎回とても親切に、「兄貴、最近、上からまた命令があったから、奥さんと共に気をつけて注意してください」と言ってくれました。

 こうして、巡査は脅迫して記録を取ろうとした「来者善からず」から、真相を知って善の念が生まれた「善者来たらず」となりました。これは180度の大逆転でした。

 2010年、年を過ぎてから、ある案件の巻き添えとなり、他の警官が私を連行しようとしました。しかし、私はそれを全く察知していませんでした。連行が実行される直前に、巡査から電話がありました。「兄貴、今度一緒にご飯を食べましょう。僕がおごるから」と言って電話を切った後、ちょっと変だと思いましたが、もうすぐ旧暦のお正月だからと思って、あまり深く考えませんでした。

 数日後、巡査から突然「お宅に行くから、待っていてください」と電話をかけて来ました。電話を切ってから、派出所から我が家まで十数分の距離ですが、1、2分後ドアをとんとん叩く音がしました。覗いて見たら、巡査でした。私は何も考えずドアを開けました。すると、先に巡査が入ってきて、その後にもう1人やせた私服警官が乗り込んできました。この人は、公安分局国保大隊の人だと後で分かりました。しばらくしたら、さらに二人の警官が入ってきました。国保大隊の人は、私から2メートル離れた場所で、違法な「捜査令状」を見せました。私はそれを取って破ろうとしましたが、2人の警官に押さえられました。

 その後、国保大隊の人は一人で家財を差し押さえ、他の人は坐ったり、部屋を物色したりしていました。巡査は椅子に座り、頭を下げ、どうしょうもないといった表情をして、とてもつらそうでした。

 彼を責める気持ちは全くありませんでした。なぜなら、公安分局の行動は、一巡査の彼にとって、阻止できるはずがありません。その後、やっと分かりましたが、彼が電話をかけてきて、ごはんをおごると言ったのは、実は警察署の中の一つの隠語で、つまり、警察官があなたを連行して「公安局の中でごはんを食べることになるよ」と言う意味だそうです。それは「もうすぐ連行に行くから、身を隠してほしい」と注意を促す電話でした。

 家財を差し押さえる現場では、公安支局の者が大法の書籍を見つけ、タンスの上にしばらく置きました。私は他の警官がいない隙に、小さな声で巡査に「あの二冊の本を部屋に持ってきてください」と頼みました。彼はすぐにその通りにしてくれました。こうして、あの二冊の『轉法輪』は無事で没収されませんでした。家宅捜査の後、警官は私と妻を派出所に連行しました。私はその機会を掴んで、巡査に三退をさせました。妻はその夜、家に戻ってきました。その後、インターネットで巡査は、正式に三退の声明を発表しました。

 私は不法に拘禁された後、二日後に、巡査から「衣服を用意するように」と妻に電話をかけ、待ち合わせの場所を決め、翌日、巡査は妻を乗せてパットカーで留置場まで来て、私に服を届けてくれました。

 ある日、私は留置場から連れ出され「現場」の確認をさせられました。その時、巡査も急いで駆けつけて来て、公安支局の審査官の前で、兄貴と呼びながら2本の飲料水を渡してくれ、体に気をつけてと何度も言いました。また「奥さんのことは心配しなくてもいい、大丈夫だ」と言ってくれました。

 2010年のお正月に、巡査は油1本とスーパーのクーポン2枚を持って、家に来ました。巡査は個人的な立場から、苦境にいる私と妻と子供に挨拶に来ました。

 特に言及したいのは、不法に差し押さえられた家財の中の大法書籍、パソコン、『共産党についての九つの評論』の真相DVD、マザーボードなども含め、全部が返されてきたことです。

 その後、引っ越しの時、戸籍の問題で少し面等なことがあって、巡査に電話して助けを求めました。巡査は「兄貴、任してください。聞いて来ますから。私の権限内のことでしたら、必ず力になります。返事を待っていてください」と言ってくれました。

 巡査との話は、私が知っている部分だけを述べましたが、私を助けるために、どれだけのプレッシャーを耐えたのか、今の段階では、全部知ることはできません。しかし、構いません。なぜなら「人は物事を行い、神様はそれを見逃さない」と言われているように、何もかも記録されており、善悪には報いがあると信じているからです。その後、巡査は副所長に昇進しました。それは善の報いの始まりに過ぎません。

 この話を書き出したのは、警察官の皆さんに良い手本を見せたいからです。

 江沢民に追随して法輪功を迫害する人の人生の軌跡は次の通りです。良心を失い迫害に加担すると、これにより賞金をもらい昇進しますが、死の職場に就くことになります。そして、悪人の看板に掲示され、山のように多くの罪を犯し、その後、悪の報いを受け、投獄され、命で罪の償いをし、地獄にまっさかさまに落ちることになります。そして、江沢民の副葬品となり、家族をも巻き添えにすることになるという、誠に恐ろしい結末です。

 一方、真相を知り、法輪功修煉者を守る警官の人生の軌跡は次の通りです。良心をしっかりと守り、法輪功修煉者に優しく対応し守ることにより、よい縁を結び、厚い徳を積み、誰にでも敬服されるようになります。そして、善には善の報いがあり、幸福と貫禄を得、さらに健康と平安をも手に入れ、どんどん昇進していきます。前途は光り輝く、ようようとした素晴らしい人生を送ることになります。

 最後に同修の皆さんにお話ししたいのは、一部の警官が法輪功修煉者に対して、凶悪な行為を取っていますが、それは虚言と邪悪の命令に駆り立てられてやっていたのです。それは一時的な出来事であって、その生命の真意ではなく、警官らの永遠を代表するものではありません。警官らがいったん真相を知ってくれば、法輪功修煉者に対する態度も違って、警官らの生命の未来は、きっと人々を括目させてくれるでしょう。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2016/7/13/331281.html)
 
関連文章