北京の趙秉忠さん 「証拠なし」のまま開廷される
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 【明慧日本2018年4月28日】北京の法輪功学習者・趙秉忠さん(49歳男性)は2017年10月、父親の家で食事を作っているとき、国保大隊(法輪功迫害の実行機関)の警官により連行された。そして、2018年4月12日、趙さんは豊台裁判所で不当に開廷された。法廷で弁護士は「起訴状によると趙さんが『邪教を利用して法律の実施を破壊』という罪に問われたが、具体的なことは書かれていません。可笑しな裁判ではないでしょうか?」と指摘した。趙さんも公訴人に「私は何をしたのですか?」と聞いたが、公訴人は何も答えられなかった。


法輪功学習者・趙秉忠さん

 法廷で弁護士は「この案件に2人の証人が出ています。1人は趙さんの父親で、もう1人は趙さんの兄ですが、2人とも趙さんが以前、法輪功を学んでいると知ってはいたものの、今は知らないと証言しています。これで、起訴の原因になりますか? 事実も証拠もないし、法律の根拠もないし、犯罪にもなりません」と答弁した。公訴人は「国は早いうちから邪教だと明確に定めている」と言いながらも、どの法律関係の規定であるか、何の条例かも言えなかった。

 弁護士は「この案件は事実も無く、証拠もなく、裁判の段階までに至るのは可笑しいとは思いませんか? 司法部門がここまでやっかいな状態になっているのですか?」と述べた。

 趙さんは最後の陳述で「法輪功は19年間にわたって迫害を受けてきました。この迫害は江沢民が作った政策です。今では『不正行為をすると、生涯にわたって説明責任を負わなければならない』という新しい制度が出ました」と言ったところ、裁判長は「お前が言わなくても、わかっている」と言って、趙さんの話を中断させた。

 趙さんは続けて「私たち法輪功学習者はより良い人になるように努力しています。良い人になることを許せないのなら、何になれば許せるのですか? ここにいる皆さんに『法輪大法は素晴らしい! 真・善・忍は素晴らしい』と覚えてほしいのです」と話した。

 裁判で趙さんは理性的に堂々と話せた。裁判後、サインを要求された趙さんは裁判の記録を見たかったが、許されなかったが、趙さんは「これは私の権利です」と言って、強く求めた。記録を見て、趙さんは「不当な裁判は無効です」と書き、サインをした。

 弁護士は「法輪功学習者は『真・善・忍』の教えを基準に行動しています。趙さんもそうです」と言うと、公訴人は「今日の裁判は録音録画している。お前が自分の発言に責任を負え」と脅した。弁護士は「もちろん、責任を負います。これから、あなたたち裁判官も検察官もこのような案件、特に法輪功の案件を、慎重に審理してほしいのです。でたらめな罪名を被らないように事実に基づき、法律に基づいて行ってください。それに道義や人倫、天理良知を持ってください」と話した。

 2017年10月11日午後、趙さんは父親の家で食事を作っていたとき、廊下から人の足音が聞こえたが、父親が家に入ると同時に、十数人の警官らも不法に侵入して来た。警官らは趙さんを動けないようにさせ「趙秉忠か」と聞いた。「はい」と答えた趙さんをすぐさま連行した。

 趙さんは1996年に法輪功を学び始めた。趙さんは「真・善・忍」の教えに従って自分に要求し、悪い習慣を捨て、人に優しく接し、人を助けたりした。親孝行な息子になり、家では良い夫、良い父親になった。

 しかし、1999年7.20、江沢民が法輪功迫害を開始した。その後、趙さんは4回も拘留され、2000年と2002年に2回、洗脳班に入れられ、2001年に北京団河労働教養所に1年間拘禁された。2002年、洗脳班を出られた趙さんは、放浪生活4カ月を強いられた後、再び連行され、2003年に懲役8年の実刑判決を宣告され、北京前進刑務所に収容された。その間、圧力に耐えられなかった妻は趙さんと離婚してしまい、母親もショックで倒れ、死亡した。

 今回、趙さんが連行されたため、父親(80代)の世話と、息子(学生)の世話をする人がいなくなり、学費も払えずに困っているという。

 (注:法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2018/4/17/364222.html)
 
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