遼寧撫順市の学習者・胡国艦さんは迫害死する
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 【明慧日本2018年6月8日】遼寧省撫順市の法輪功学習者・胡国艦さんは、懲役4年の実刑判決を宣告され、2016年5月4日、瀋陽新入刑務所から本渓刑務所第8監獄区に移送された。拷問や暴力により胡さんは脳の血管が破裂して脳幹から出血し、植物人間になった。2018年5月15日の明け方、胡さんは無念な思いを晴らせないまま死亡した。

植物人間にされた胡国艦さん

  22日間の残忍な迫害により植物人間になる

 2016年5月4日、胡さんは瀋陽新入刑務所から本渓刑務所に移送された時、仕事の負荷が大きい第8監獄区に拘禁された。第8監獄区の時間割は朝5時50分に起床し、6時半から作業に取りかかり、夜7時に作業が終了する。月に1~2回の休みがあるもののノルマを達成できなければ、3、4日連続で朝4時半から夜9時まで作業時間が延長される。

 胡さんの妻は半年かけてあちこちを尋ね、2016年5月18日にようやく胡さんの居場所が分かった。刑務所の面会日の5月23日に、胡さんの妻は本渓刑務所で夫と対面した瞬間、言葉を失うほど驚いた。体重が90キロもあった胡さんが、なんと50キロにも満たないほど痩せ細り、別人のように変わっていた。

 胡さんが本渓刑務所に拘禁されてから22日目の2016年5月26日、警官らは胡さんを水道がある部屋まで連れて行き、服をすべて脱がせて、冷たい地下水を胡さんの頭や全身に浴びせた。北方の5月はまだ冷え込み肌寒い季節のため、胡さんは意識を失った。そのため、冷水をいつまで浴びせられていたか、誰も分からないという。

中共酷刑示意图:浇冰水
拷問のイメージ図:冷水を浴びせ

 当日の夜、胡さんは小さな腰掛けに座るように強制された。10時過ぎになると胡さんは地面に卒倒した。受刑者は「わざと倒れたように装っているのだろう!」と言って、胡さんの頭を蹴った。受刑者は胡さんが確かに意識不明になったと見て、警官に報告し病院で緊急措置を取った。

酷刑演示:毒打
拷問の実演:滅多打ちにされる

 2016年5月27午前7時頃、胡さんの妻は「胡国艦はいま重体で、本渓市中央病院に入院している」と、本渓刑務所からの電話を受け取った後、身内と急いで病院に駆け付けた。集中治療室には大勢の警官が待機していた。胡さんは昏睡状態で目を閉じたままで、呼吸が促迫(そくはく・異常に呼吸回数の頻度が高くなる)で、痰がからんで窒息しそうな様子だった。頭が全体に腫れ上がり発汗しており、身体に多くの管が挿入されていた。医者が胡さんの土踏まずをかいても反応は一切なかった。医者は「頭蓋骨の切開手術を行えば僅かな望みがあるが、手術をしないのであれば、すぐ死後の準備をした方がいい状況です」と胡さんの妻に話した。

 家族と医者は病状について話をする前に、まず先に刑務所の警官と主治医は秘密裏に相談しており、家族と医者の会話はすべて専門機器で記録され、ビデオ撮影をされ、家族と医者の単独会話はすべて禁止され、質問は一切受けないという。

 結局、妻と家族は頭蓋骨の切開手術を受けることにした。脳の中から鬱血を取り出し、頭蓋骨は大きく摘出されたが、家族は頭蓋骨がもと通りに修復されたかどうかを知らず、右側の頭はへこんでいた。手術を受けた胡さんは結局ずっと目が覚めず、植物人間になってしまった。

 10年の冤罪で 家族は悲惨な境地に必死になる

 胡さんは元撫順鉱灯工場の従業員だった。1998年、胡さんは胃から出血し全身がだるくて、気力が全くなかった。法輪功を学んで1週間後、出血の原因である胃の瘤が消えた。自分に健康をもたらした法輪功の素晴らしさをもっと多くの人々に教え、分かち合った。しかし、たったそれだけのことで中国共産党に迫害された。

 2000年12月16日、胡さんはある学習者の自宅で修煉体験を交流していた際、撫順市の国保大隊(法輪功迫害の実行機関)の警官らにより連行され、懲役10年の実刑判決が宣告された。2010年12月に刑期が満了となり出所したが、健康状態は深刻でよく倒れていた。脳のCT検査によると、多発性脳血栓と脳委縮だとわかった。

 撫順市順城区裁判所が胡さんに懲役10年の重刑を宣告したことによって、胡さんの家族にも大きな打撃をもたらした。その悲惨な状況は言葉では言い表せないものである。やせて弱々しい胡さんの妻は巨大な打撃に耐えながら、望みがない苦痛の中で一生懸命にアルバイトをして、高齢の母親と幼い我が子を養わなければならなかった。そのため、心を痛めた母親は病気の身体を引きずって、3歳の孫の世話をした。10年の間、絶望と悲惨な境遇の中で胡さんの家族は必死になって暮らした。

 再度懲役4年を宣告され、迫害により死に至った

 出所してからも、引き続き法輪功を学んだ胡さんは身体が速やかに回復し、家計の責任を担えるようになり、困窮した経済状況を緩和でき、新たな生活を始めた。

 胡さんは自分を迫害した警官らを恨むこともなく、その人たちも迫害政策の中で虚言に害毒された世人なのだからと思った。そして、世間の人々に法輪功の素晴らしさを知ってもらい、法輪功への迫害を停止させるため、胡さんは迫害の真相を周りの人たちに伝えた。

 2015年7月7日、胡さんは法輪功の資料を配布していた際、派出所の警官らにより連行され、家宅捜索を受けた。翌日、撫順市第一留置場に拘禁された。同年9月25日に裁判が行われ、12月9日、懲役4年の実刑判決を宣告された。

 家族は判決を不服として控訴しようとしたが、十数社の弁護士事務所に連絡したが、法輪功の案件を扱う勇気のある弁護士はいなかった。なぜなら、撫順市司法局はすべての弁護士事務所に「法輪功の案件を扱ってはならない。これに違反すれば弁護士免許を取り消す」という通達を出していたからだ。

 胡さんが本渓市中央病院に入院して8カ月間後、本渓刑務所は巨額の費用を負担したくないため、胡さんを刑務所の病院に戻した。さらに「持病が再発したため、刑務所側は直ちに治療を受けさせたので、数十万元を使った」と家族を騙して迫害の真相を覆い隠した。最後に、胡さんは植物人間になり、2018年5月15日の明け方、本渓市中央病院で死亡した。

 (注:法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2018/5/16/366611.html)
 
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