広州市洗脳班の余萍さんの不当拘禁を家族が訴える
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 【明慧日本2018年12月17日】広東省広州市の法輪功学習者・余萍さん(55歳女性)は2018年10月21日、北京路で検査を受けた。かばんの中に法輪功の資料数枚が入っていたため、越秀区北京派出所の警官により連行された。その翌日、余さんは広州市法制教育学校(洗脳班)に送られ、第二大隊に拘禁された。

 1カ月以上経過したが、家族は洗脳班からの書面通知を受けておらず、余さんに着替えを送りたくても送れない状態である。そのため、家族は広東省司法庁、白雲区政府、国家陳情局に洗脳班の違法行為を訴えた。そして、関係部門に情報の公開を求め、洗脳班設立の法律根拠を出すようにと要求した。

余萍
余萍さん

 警官は余さんの連行を家族に知らせなかった。行方知れずの余さんを探すため、家族は監視カメラの映像を見たりして、地元の派出所に通報した。その後、家族はあちこち尋ね回り、余さんが北京派出所まで連行されて広州市洗脳班に拘禁されたことを知った。


麻薬中毒回復所の中にある広州市洗脳班


広州市洗脳班

 10月24日、家族は洗脳班へ行き、余さんに関することを聞いた。警官は「10月23日に派出所から余萍の家族の電話番号を聞いた。俺らは610弁公室の者に『派出所から家族に電話するように』と言ったけど。余萍はここでの『勉強』が終わって、合格すれば帰宅できる」と言った。警官は余さんが洗脳班に拘禁されている証明書を出すことを拒否した。警官は「この前、海珠区の法輪功の者に洗脳班の資料をコピーした。そのことで政治法律委員会(610弁公室を直轄する組織)に責任を追及され、処分を受けるところだった。それなので、もう洗脳班の資料は公開しない」と言った。

 余さんのことを心配した家族は、11月9日に弁護士と一緒に洗脳班へ行き、余さんの状況を聞いた。しかし、その場にいた私服の男(40代)が弁護士の顔を見た途端、暴れ出し、弁護士の身分証明書を取りあげようとしたができなかった。男は弁護士に「お前は政府のために働いているのではないのか。党に従うことを知らないのか! お前を殴るぞ」と怒鳴った。

 11月14日、家族は洗脳班に電話をかけて余さんのことを聞いたが「余萍はもうここにはいない。北京派出所に聞いてみろ」と悪い態度で言われた。家族は派出所へ行き、案件を担当する警官に会った。その警官は「公安支局はこの件を立案していない。国家安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関)の警官が余萍を洗脳班に送ったから、我々にはもう何もできない」と言った。

 広州市はもう寒くなってきている。人々の服装はすでに秋の服になっているが、余さんが連行されたときは、まだ夏服だったため、家族は11月17日に着替えを持って洗脳班へ行った。しかし、受付の女性が最初は受け取ったが、どこかに電話をかけると態度が変わり、服を家族に返した。

 11月24日、家族は再度、余さんの服を持って洗脳班に行ったが、受け取ってくれなかったという。

 余さんは広西省霊山の出身で、小学校の国語の教師だった。真・善・忍の信仰を堅持したため、2000年5月に連行された後、懲役5年の有罪判決を言い渡された。広西女子刑務所で余さんは灌食などの拷問を受けた。2006年に帰宅した余さんは仕事を失い、貧困に陥った。その後、余さんの夫が死亡し、余さんは女一人でいろいろな苦難を克服して、息子2人を育てあげた。近所では余さんは良い母親だと評判だった。

 しかし「刑法」や「治安管理法」、「薬物法」のいずれもに違反しておらず、何の法律にも反していなかったにもかかわらず、余さんは洗脳班に送られた。洗脳班は留置場、拘留所、麻薬中毒回復所と違って、何の法律の手続きもなく設立されたもので、余さんを拘禁して自由を奪うために、不当に拘禁されているのではないだろうか?

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2018/12/1/377898.html)
 
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