長春市の善良な学習者一家全員に懲役2年6カ月の実刑
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 【明慧日本2019年6月6日】吉林省長春市の法輪功学習者・孫士英さんと娘の王洪艶さん、息子の王洪岩さんの一家3人は、全員が懲役2年6カ月の実刑判決を宣告された。実刑を受ける理由は、不当な判決を受けて刑務所に拘禁され、刑期が満期になり出所した60代の法輪功学習者・呂永珍さんを、孫さん一家が自宅に引き取ったからだという。

'孙士英'
孫士英さん

'儿子王洪岩'
王洪岩さん

'女儿王洪艳'
王洪艶さん

 孫さんの夫・王啓波さんは法輪功を学んでいるという理由だけで、懲役7年の実刑判決を受け、刑務所に収容された。2007年、刑務所の迫害により、王さんは吉林省第二刑務所で死亡した。

 孫さんは小学校の教師で、王啓波さんは生前、農安県楊樹林郷農村信用社の職員だった。一家は法輪功を学び、「真・善・忍」に従って、より良い人になるようにと努力したが、中国共産党当局に迫害され、迫害を免れるため、放浪生活を余儀なくされたことがあった。しかし、息子の王洪岩さんは不安定な生活の中で、学業も成し遂げ、優秀なエンジニアまで成長した。周りの人に洪岩さんに対する評判がとてもよかった。

 遼源市の呂さんは法輪功を学んでいるとして、連行されて懲役9年の実刑判決を宣告され、吉林省女子刑務所に収容された。2017年2月27日、遼源市610弁公室は刑期が満期になり、釈放された呂さんを引き続き拘禁しようと企んだが失敗した。そして、孫さん一家は呂さんを引き取り、世話をした。しかし、2017年3月6日、遼源市610弁公室は長春市公安局、寛城区公安分局、寛城区蘭家派出所、孟家派出所、農安県国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関)と結託し、警官らを出動させ、孫さん宅に不当に侵入し、孫さん一家を連行した。

 2017年6月の始め、寛城公安分局は孫さん一家の件を朝陽区検察庁に渡した。同年11月、検察庁は孫さん一家の件を裁判所に移送したと言ったが、その後、半年ほどで何の通知もなく、一家3人を拘禁し続けた。2018年6月26日になって、弁護士は裁判所側が孫さん一家3人の件を検察庁に差し戻した、という知らせを受け取った。そして、弁護士は検察庁に意見書を出し、孫さん一家3人を拘禁の期間が超過したという理由で、一家3人の解放を求めたが、許可されなかった。

 そして、親子3人は2018年7月10日、裁判所に再び起訴された。それから、弁護士2人は一家の案件を閲覧しようとしたが許可されず、弁護する権利も剥奪された。8月14日、娘の王洪艶さんの弁護士は裁判所に行き、担当の裁判官に弁護の手続きを渡したが、長春市司法局に行き、記録に留めるようにと言われた。そこで弁護士は、「省内の各地で仕事をしてきたが、これまで一度も、司法局に記録に留めるなどということを要求されたことはありません」と言うと、その裁判官は「これは私が出したルールだ」と言われた。

 2018年11月8日の朝6時過ぎ、息子の王洪岩さんは長春市第一留置場から朝陽裁判所に連れられ、秘密裏に裁判が行なわれた。この裁判所は家族にも弁護士にも通知されず、たったの8分で裁判を終わらせた。

 2018年11月30日、孫さんと娘の王洪艶さんは、長春市朝陽区裁判所に懲役2年6カ月と罰金5000元の判決を下された。その後、孫さんと洪艶さんは控訴したが、原判決を維持するという結果を出され、共に2019年3月に吉林省女子刑務所第八監区に収容された。刑務所で2人は長期間、手のひら大の小さな椅子に座らされるなど虐待をされ、酷い迫害を受けている。

 すでに2年間あまり拘禁された息子の王洪岩さんは2019年4月9日、長春市朝陽区裁判所に懲役2年6カ月の判決を言い渡された。これを不服として、洪岩さんは長春市中級裁判所に控訴した。

 息子の王洪岩さんは小さい頃から両親と共に法輪功を学び、「真・善・忍」に従って自分を律してきた。しかし、1999年7.20、中国共産党の当局が法輪功への弾圧を発動し、洪岩さんの両親がいつも騒がされ、連行されて拘禁され、酷い迫害を繰り返し受けた。このことは幼い洪岩さんにも大きなダメージを与えた。洪岩さんは両親が拘禁されていた期間中に、大学の受験を受け、国家重点大学(中華人民共和国教育部が1995年に定めたもので、21世紀に向けて中国の100の大学に重点的に投資するというもの)に進学した。

 息子の王洪岩さんは控訴状の中で「私の両親は拘禁される前後に解雇されました。両親は数度も洗脳班、拘留所、労働教養所に入れられました。叔父夫婦も迫害によって放浪生活をしました。家に一度、お爺さん、お婆さんと私たち姉と弟、叔父の子供2人しかいませんでした。経済的な問題で兄弟たちは学校へ通えなくなりました。私だけが親戚や友人の支援の下で、進学ができました。両親とお爺さんの昔の預貯金と学生ローンで学費をやりくりし、やっと卒業できたのです。父は2002年に実刑判決7年を受けて、私の大学2年(2007年)の時に、冤罪の晴れないまま吉林省第二刑務所で亡くなりました」と訴えた。

 そしてさらに、「長春市中級裁判所にお願いがあります。法律と事実に基づいて判決をしてください。第一審の判決を改め、無罪判決をお願いします! 善良な法輪功学習者を迫害することが、正しいかどうかという疑問を少しでも持ってほしいのです。圧力の下で屈せず、真実を探して、正しい判決をしてほしいのです」と書かれていた。

 (詳しくは、明慧日本の『吉林省長春市農安県の学習者一家の悲惨な体験』を参考のこと)

 (注:法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2019/5/25/387814.html)
 
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