河北秦皇島市の退職した医者夫婦が不当な開廷
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  【明慧日本2019年6月26日】河北省秦皇島市(しんこうとうし)法輪功学習者・裴玉賢さん(66)と夫の李延春さんは、2019年5月31日午前に、昌黎県裁判所に不当な開廷をされた。法廷で裁判官は裴さん夫婦の自己弁護を一切許さず、弁護士の弁護をも妨害し、裁判を早々に終わらせた。

 裁判の日の10時に、裴さんの家族や親戚、友人たちは裁判所に駆けつけ、傍聴するために予定している一号庁の法廷の前で待っていた。その法廷の傍聴席は100席くらいあるという。しかし、11時ごろになって、「一号庁の音響システムが壊れたため、少年調節庁に変更する」と告げられた。しかし、少年調節庁はほんの数人しか収容できない狭い場所である。

 裁判を始めると、裴さん夫婦と弁護士は法廷の臨時変更に反対意見を提出した。弁護士は「昨日、一号庁で裁判を行なうと正式な通知をもらったばかりで、すぐに変更するなんてそれは可笑しいです。音響システムを修理すれば済むことでしょう」と話した。それで、裁判長は上長に聞いてみると言って、とりあえず休廷した。そして30分後に裁判長が戻って来て、「このまま裁判を続ける、上の命令だ」と言った。

 法廷で弁護士は法律に基づき、当事者の無罪を主張したが、裁判長に数度も中断させられた。弁護士は2回目の弁護の時に、中国の法律では2011年3月1日に新聞出版署の第50号令に「法輪功書籍の禁止令」を廃除されたことを話した。それを聞いた裁判長はカンカンになって「お前、三度目にそんなことを言うな。さもないと、お前をここから追い出してやるぞ」と脅迫された。

 裁判長は「お前たちは、俺らの質問したことだけを答えればいいのだ。法輪功に関する具体的なことを言うな。また、本案件の経過を言ってはならぬ。国が法輪功のことをすでに決めているからだ」と言った。それに対して弁護士は「この案件は法輪功に関する案件で、法輪功のことを言わなければ、何にを言えばよいのでしょうか」と反論した。

 法廷で夫の李さんは「このような裁判では何の意味もありません。休廷すべきです」と言ったが、裁判長は「俺はお前の裁判を行なっているんだ。お前が俺の審判をしているんじゃあないぞ」と怒り出した。

 裁判官は法律を守らず、当事者から弁護する権利まで奪い、当事者に意見を陳述する機会さえ与えなかった。そして、裁判を早々に終らせた。

 裴さんは退職した医者で、学術的な科学技術賞をもらったことがある。1998年、裴さんは法輪功を学び始め、心臓病、低血圧症、疝痛(せんつう・内臓疾患に伴って発作的に起こるはげしい腹痛)などの病気が治った。法輪功の教えに従って自分を律する裴さんは、善を重んじ、仕事に熱心で、物事をする場合に人のことをまず優先させ、患者に高評だった。そして、患者からの贈り物をすべて断った。

 2018年11月25日午前10時ごろ、裴さんは夫と一緒に盧龍県(ろりゅう-けん)に行き、法輪功の真相が載っているカレンダーを配った。しかし、中国共産党が法輪功への誹謗中傷の宣伝を信じた人に通報され、夫婦ともに双望鎮派出所の警官らに連行され、手かせ・足かせをつけられ、自白することを強要されて尋問を受けた。当日の午後5時頃、警官ら3人は李さんを強制的にパトカーに押し込み、裴さん夫婦の自宅に家宅捜索をしに行こうとした。李さんがそれに従わなかったため、4人の警官らに代るがわる平手打ちされた。そして、李さんの口から血が流れ出たが、それでもさらに、跪(ひざまず)かされて、蹴られたり、殴られたりした。

 二十数時間拘禁された李さんは、留置場の入所の身体検査で高血圧の症状が出たため仮釈放された。一方、裴さんは秦皇島市留置場に送られ、拘禁された。2018年12月25日に、双望鎮派出所は裴さん夫婦の案件を盧龍県検察庁に渡した。裴さんの家にあった法輪功書籍などや、私財をいわゆる罪に陥れる「証拠」とした。2019年4月28日に、昌黎県検察庁は裴さん夫婦を昌黎県裁判所に起訴したという。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2019/6/12/388595.html)
 
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