命の危険に晒された青島市の何立芳さんに対し開廷
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 【明慧日本2019年7月16日】(山東=明慧記者)山東省青島市の法輪功学習者・何立芳さんは、50日間も断食して酷い迫害に抗議して、命の危険な状態に陥っていたが、それでも2019年6月25日に、青島市即墨区裁判所は何さんを裁判にかけた。開廷する前日に、弁護士は何さんに面会するために即墨普東留置場へ行ったが、ここの李副所長は「何立芳が話さない」という理由をつけて、弁護士との面会を阻止した。

'法轮功学员何立芳'
何立芳さん

 裁判は普東留置場の臨時に配置した部屋で行なわれた。何さんは司法警察官らに監室から担がれて出廷し、椅子に座るように押さえ付けられた。そばにいた司法警察官は、何さんの鼻から流れ出した液体をひっきりなしに拭き取った。裁判の審理過程の中で、何さんはぼんやりとした表情で何の反応も示さなかった。何さんの母親は言葉さえ発しない息子を見て、病院に行って治療したいと求めたが、全く相手にされなかった。

 この際に何さんの朦朧とした精神状態を目にした家族は、即墨区の610弁公室は裏でいったい留置場側に、何さんに対して一体何をさせているのだろうかと、疑問を強く感じたという。

 法廷で、裁判官・高斐は絶え間なく紙に書かれたメッセージを手渡されたり、耳打ちして相談されたりした。裁判が終わった後、検察官・李霞と助手は先に法廷を離れた。10分が経過した頃、手続きを済ませた弁護士と家族は尋問室を出ると、廊下で裁判官・高斐が誰かとヒソヒソ話しているのを見かけた。すると、高斐は突然「待って、裁判はまだ終わっていない」と言われたので、弁護士と家族は再び室内に入った。すると、高斐は木槌を取って、「ただ今より、判決を言い渡す」とひと言だけ言った。

 何さんが今まで受けた残酷な迫害

 何さんは法輪功を放棄せず「真・善・忍」を堅持し続けたために、19年来に渡り、即墨区610弁公室にコントロールされた現地の派出所の警官らにより、今までにも何度も嫌がらせをされたり、連行されて、酷い拷問を受けて拘禁されたことがある。

 2001年7月20日の朝、何さんを含めて複数の法輪功学習者たちが、即墨区朝海派出所の私服警官らに連行された。その後の数日間、何さんは鉄の椅子に縛り付けられて自白を強いられた。盛夏の暑い日に、警官らはわざと綿入りのヘルメットを何さんに被せた。20歳過ぎの若い警官2人は、警棒で度々何さんの頭に被せられたヘルメットを叩いたり、法輪功創始者の李洪志先生を口汚く罵るように強要した。しかし何さんが従わないため、2人の警官は何さんの両足を持ち上げ、李洪志先生の名前を靴底に書いて、踏まさせようとしたが、何さんが強引に拒否したため、2人はしゃがんでまでして何さんの足を掴まえて、強行に地面を踏みつけさせた。

 警官の指示の下で、17人の受刑者らが何さんに対してひどく殴打し、乱暴を働いた。そのため、何度も気絶した何さんは病院に運ばれたが、医者は「もう緊急措置をとる値うちもない、もう手遅れだ」と判断した。それで退所でき、九死に一生を得た何さんは家族に家に迎えられた。帰宅した何さんはほんの少し意識が回復すると、すぐに法輪功の書籍を読み、煉功に励んだ。そして、何さんの身体は回復に向かっていった。何さんを監視する人員は、何さんの身体が好転しているのを見て、またもや嫌がらせを働き、再び何さんを連行しようとした。それで仕方なく何さんは、家を離れて路頭に迷う羽目になった。

 19年来、何さんの戸籍は取り消されたままで、身分証をも取り上げられた。中国で生活する者は知っているように、戸籍と身分証を持たない人間はあらゆる社会活動や仕事までもが出来ないという意味を持つ。そこで何さんは親戚に委託して、身分証の再発行を頼んだが、本人が来なければダメだと言われた。そこで仕方なく2019年5月5日に、何さんは身分証の再手続きで即墨北安派出所を訪ねた際に、その場で連行された。そして、2019年5月23日、訴訟を起こす公文書が裁判所の方へ手渡された。

 後書き

 2019年6月28日、何さんの家族は裁判所に行って、裁判官・高斐を訪ねることを申し出たが、警備員に遮られた。家族は電話で高斐と連絡を取ると、高斐は「ここにはいないので、普東留置場に行きなさい」と言われた。そこで家族は普東留置場に駆けつけたが、やはり中に入ることが出来ないため、即墨区の陳情部門に行った。即墨区の陳情部門でも「公安局・検察庁・裁判所は、権限の及ばない所だ、即墨区公安支局の陳情課に行きなさい」と言われたため、家族は公安支局の陳情課へ出向いた。しかし入口に近づいた途端に、中の職員はバタンとドアを閉めて入れてくれなかった。家族がいくら説明してもダメで、結局は姿を見せなかった。

 そこで、国内や海外の正義ある人々に、このような酷い迫害をすぐさま停止させ、一日も早く何さんが帰宅できるように、救援の手を差し伸べていただくことを強く呼びかけている。

 (注:法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)
 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2019/7/1/389432.html)
 
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