山東東営区裁判所は学習者5人に対し 不当に開廷
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 【明慧日本2019年12月1日】山東省東営市東営区裁判所は2019年11月15日午前、法輪功学習者・王子明さん、高宏偉さん、張愛麗さん、商兆香さん、王連忠さんの5人に対して不当に開廷した。

 3時間にわたる裁判の中で、裁判官は学習者に「はい」と「いいえ」しか答えさせず、弁護士および学習者自身の無罪弁護を許可しなかった。

 弁護士が法輪功を学ぶことが合法であることの法律根拠を話した時、何度も裁判官に発言を遮られ、止められた。高さんの弁護士は中央弁公庁、国務院弁公庁および公安部が定めた14の邪教の中に、法輪功が入っていないことを指摘した。その際に、裁判官に「邪教かどうか、法律に準ずる」と発言することを止められた。また、張さんの弁護士が最高裁判所と最高検察庁の司法解釈は、判決の根拠にならないことを述べた時も、審判長に「最高裁判所と最高検察庁が決めた法律は、お前なんかに口を挟む権利がない」と弁護士の発言を中止させられた。

 裁判官と審判長は法曹関係者でありながら法律を守らず、弁護士に自由に弁護させないことは刑事訴訟当事者の合法的権利を保障する権利を取り上げ、弁護の権利を侵害することになり、「刑事訴訟法」の規定を犯していることになる。

 個人の陳述の段階でも、王連忠さんはかつて腰椎椎間板ヘルニア、痔、胆嚢結石などの病気を患っていたが、法輪功を学んでから完治した事実を述べたところ、裁判官に「法輪功を続けて学ぶかだけを言え」と発言を止められた。張愛麗さんや商兆香さんにも同じような発言停止の場面があり、裁判官が法律に違反していることは明らかである。

 裁判全体を通して起訴者が出したいわゆる証拠は、法輪功が違法であり、学習者が法律と行政規定に違反した証拠にはならない。さらに「鑑定意見書」は、学習者が制作した資料を邪教の宣伝品としていたが、「鑑定意見書」の鑑定機構は、東営市公安局東営支局である。しかし、当局は鑑定の資格がない上、鑑定者の署名すらない。東営市公安局東営支局は、違法な証拠を使用して学習者を連行すると同時に、学習者を「有罪」にするための判定を下すこと自体が、明らかに法律に違反する行為である。

 裁判は朝9時半ごろから始まり、裁判官は5人の弁護士の前に歩いて来て「事実のみを話し、法輪功の話はしないでくれ」と命令した。その前にも、弁護士は無罪の弁護をする意向と起訴者側のいわゆる証拠に異論があることを述べたが、裁判官に「弁護士という立場に、気をつけろ!」と注意された。これらのことからもわかるように、裁判官が中国共産党に洗脳され、「党の命令は、法律より上の最高の命令である」という考えを全面に打ち出していることが、強くうかがえる。

 4人の学習者は手かせ、足かせを掛けられながら、別々に法廷に連れて来られた。一時出所していた王連忠さんは、時間をずらして法廷に連れてられた。5人は裁判が終わる直前になって、初めて全員揃った。裁判は、12時50分まで続いた。

 王子明さん、高宏偉さん、張愛麗さん、商兆香さんの4人はすでに1年近く拘禁されていた。2018年11月24日、東営区勝利派出所、東三路派出所、明月派出所、文匯派出所は一斉に出動し、警官の手帳、捜査証明書、立件の決定書がないまま、十数軒の学習者の家財を押収し、17人の学習者を連行した。

 2018年7月、東営区公安支局、国家安全保衛大隊(法輪功迫害の実行機関)は、監視カメラで王子明さんの自宅と行動を追跡調査するために、数カ月にわたって監視し、尾行し、見張り、撮影するなどの方法で、学習者を罪に陥れることを企んだ。

 王子明さん、高宏偉さん、張愛麗さん、商兆香さんの4人は六戸鎮にある東営市留置場に拘禁され、東営区検察庁に逮捕令を発布され、起訴された。

 王子明さんは性格が明るく、東営市で長年働いた。高さんはある浄水器会社の社長である。張さん(65歳女性)は勝利油田中央病院の定年退職した元看護師である。商さん(55歳女性)は山東省泰安市出身者である。迫害される前に、夫の劉明國さんとクリーニング店を経営したが、迫害の影響を受けて止むを得ず、店を休業した。

 今回の開廷の召喚状は、王連忠さんの弁護士だけに知らされた。検察庁は『刑法』の第300条を悪用し、学習者たちを東営区裁判所に起訴しようとしている。

(注:法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2019/11/21/396060.html)
 
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