文/中国の大法弟子
【明慧日本2020年1月15日】もし、あなたは1人の魔が隣に座っているのが目に見え、しかもそれが、あなたに害を与えに来たのだとはっきり知っているならば、きっと何をさせられても素直に従わず、ひいては、要求されたことの正反対なことをするでしょう。
しかし、この魔はこの空間にいないので肉眼では見えませんが、依然として、あなたにさまざまな事をするように指図し、そのうちの一部の事はあなたのためのようにもみえます。たとえば、病業の関を乗り越えている最中の同修の場合、身体で感じている辛さはいかにも如実に存在するようで、しかも常に感じ取ることができるので、魔はこの同修にこのような観念を打ち込みます。「立つより座る方が楽だ。座るより横になるのがもっと楽で心地が良い。休んだりあるいは寝る方が煉功よりずっとリラックスできる等々」。魔はあなたの主意識がもっとも脆弱(ぜいじゃく)なときに、これらの正しくない人心や考えを押し込んできます。あなたには魔が見えないので、これらの観念が自分の考えで正しいものだと思ってしまい、無意識のうちにその按排に従ってしまうことになるでしょう。もし、あなたがずっとそれに気づかず、ずっとそのまま設計された路線図に従って行動していけば、しまいには魔の道に嵌(はま)ってしまうことになります。
ある日、電動バイクで出かけた私は転んでしまい、手首を怪我しました。骨が手首の付け根から突き出ていて、もう片方の掌には七つの小石が嵌り込み、他の部位にも異なる程度の傷がほうぼうにありました。その時、私は魔がすぐそばにいて、このすべてを作ったと認識しました。そこで、私には法に符合しない状態があったのかもしれない。必ずそれを探し出して自分を正そうと思い、魔が私に押し付けた考えを打ち破ることにしました。早く傷口をきれいに洗おうとか、変形した手の感覚が戻るまで数日間休もうとかを考えず、すぐに五式の功法を煉り始めました。しばらくは手足があまり言うことを聞きませんでしたが、できるだけ動作を正確に行なうことに努めました。初春であったにもかかわらず、煉功を終えたとき、涙と汗で全身がずぶ濡れでした。私は身体の一切の感覚を無視することにしました。痛みで寝られない夜はもっとも気が緩みやすく、雑念を排除するために説法を聞き、煉功をし、発正念を行ないました。4日後、「重傷」とも思われる全身の多くの傷は完全に回復しました。サラリーマンの私は頭の中でひどい手首の怪我のことを一切考えたことがなく、この4日間は平常通りに出勤し、仕事に支障をきたしませんでした。
考えてみれば、病業の関に留まらず、同修との隔たりも含めて、修煉者が家庭、会社、または他の社会環境で出遭った、なかなか乗り越えることができない心性の関の背後にも、目に見えない「魔」の存在があり、これがすべてを設計しているのではありませんか!
時折、一家全員が修煉者であるにもかかわらず、トラブルが絶えないことを耳にします。交流の際に、「あなたのこの一言がひど過ぎる。あなたのあの行動がとても人を傷つけている」などと、皆は具体的な事柄に着眼して相手の是非を評価しています。常人の中でも「家の中の事はそんなに多くの是非がなく、そもそも、家は理を言い正す場所ではない」という話があります。しかし、どうしても「理」を通そうとする同修がいて、大法をもって他人の言動を量り、自分の観念に合う法理をもって他人を説得し、あるいは「私のことを指摘しなければ、私もあなたのことを言わない」という表面的な穏やかな状態を保つことにします。これらの考えのすべてはとっくに、そして持続的に按排されたものではありませんか! その目的は大法弟子たちの力の消耗、または次元が落ちることになるでしょう。一方、嫁1人、あるいは姑だけが修煉している家庭も見たことがあります。その同修がしっかり法を学び師父のお話に従い、どれほど難しい状況に置かれていても恨み節を言わず、随時に内に向けて探し、自分をきちんと修めることによって家庭の環境に変化をもたらし、反対していた家族を支持者に変え、さらに修煉の道に導くことまで出来て、本当に尊敬の念を起こさせたケースもあります。
もし同修の誰もがこの「魔」による破壊をはっきり見分けることができ、その考えに従わず、師父の教えに従って内に向けて探して自分を修め、自分の向上において努力を惜しまない決意があれば、恐らく自身の修煉はまったく違う展開になるでしょう。では、どうすればこの「魔」による一切の按排を打ち破ることができるのでしょうか! 家族同修または他の同修と協力する中で、1人でも「魔」から押し込まれる考えに従わず、完全に師父の法理に従って着実に修め向上することができれば、この「魔の罠」を乱させることができます。そうすれば隔たりが消え、少なくとも大きく改善が期待できると思います。他の人も徐々に魔に動かされていることに気づき、確実に修めることができれば、全体が向上していくのではありませんか!
(English: http://en.minghui.org/html/articles/2019/6/6/177947.html)