北京市の警官らによる学習者への連行と嫌がらせ
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 【明慧日本2020年5月20日】北京市の各地区の関係者らや県派出所の警官ら、社区の人員らは2020年4月以降、法輪功学習者に対して大規模な連行を行ない、嫌がらせを行なった。警官らは学習者の自宅の家宅捜索を行ない、私財を押収して派出所に呼び出して尋問したり、事情聴取表に法輪功を学んでいるのか、「転向」したかなどを回答させたりした。情報筋によると、今回の行動は「4.25」と5月22日に開く中国共産党(以下、中共)の「両会」(全国人民代表大会と中国人民政治協商会議)に関係しているという。

 派出所の警官らと社区の人員らは「上層部からの指示だ」と言って、学習者の家へ行き、嫌がらせをした。4月29日、中共当局が「両会」を5月22日に開催すると発表したことで、強制的に学習者たちを北京から離し「『両会』が終わるまで北京に戻るな」と言った。

 北京の各地区や県の学習者たちはいったんは連行されたものの、疫病が拡散している期間中という理由で、多くの学習者たちは保釈され、帰宅した。

 順義区木林派出所の警官らは、数人の学習者を不当に連行

 4月24日の朝、順義区国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関)と後沙峪派出所の警官ら十数人は、法輪功学習者・周素霞さんの自宅から、周さん本人と息子の劉闊さんの2人を連行し、家にある法輪功の資料を押収した。そして、周さん親子は沙峪派出所で尋問を受けた。

 その後、4月26日朝、周さん親子は順義留置場に送られた。派出所の警官らは周さんの家族に「我々は上層部の命令に従っているだけだ」と告げた。

 順義区木林派出所の警官らは4月26日の朝6時過ぎ頃、東沿頭村の法輪功学習者・孫秀英さん、桂海華さん夫妻と、王宗才さん、王茹蘭さん夫妻の4人を連行して家宅捜索を行ない、法輪功の書籍を押収した。当日の夜、王さん夫妻は解放されたが、孫さん夫妻は留置場に送られた。留置場で入所を断られたにも関わらず、派出所の警官らは孫さん夫妻の帰宅を許さなかった。

 翌日、派出所の警官らは再び孫さん夫妻を留置場に送ったが、疫病の蔓延する期間中という理由で入所を再度断られ、4月27日にやっと孫さん夫妻は解放された。

 通州区馬駒橋鎮派出所の警官らが不当に侵入し、家宅捜索

 2020年4月21日、通州区馬駒橋鎮派出所の警官らは法輪功学習者・王秀梅さんの自宅へ行き、不当に侵入して、家宅捜索を実施した。警官らはタンス、引き出しの中まで捜索し、法輪功の書籍、法輪功の資料、プリンター、パソコンなどの私物を押収し、秀梅さんを連行した。その後、秀梅さんは保釈されて帰宅したが、ずっと監視下にあるという。

 西城区新街口派出所は84歳の学習者の自宅を家宅捜索

 2020年4月24日午前10時、西城区西内大街に居住の法輪功学習者・李秀芝さん(84)の家に派出所の警官ら4人と街道弁公室の人員ら2人が、突然侵入して来た。李さんが不在だったため、警官らは李さんを家で待っている間に家宅捜索を行ない、パソコン2台、プリンター1台、法輪功の関連書籍50数冊、私物などを押収した。

 家宅捜索の途中で李秀芝さんが帰宅したため、警官らは李さんを派出所に連行しようとしたが、家族の猛烈な反対で、やむおえず、警官らは李さんに「保釈1年」の書面にサインをするよう強要した。李秀芝さんはサインを拒否したが、警官らは押収した物品を全て持ち去った。

 石景山区の楊婉馨さんが嫌がらせを受ける

 2020年4月25日午前10時30分、自称魯谷派出所の警官ら4人は石景山区双錦園小区在住の法輪功学習者・楊婉馨さんの家のドアを叩いた。警官らは、楊さんに「法輪功をまだ学び続けているのか」と聞き、「今日は出かけるな」と言い放った。その後、身元不明の2人が楊さんの家の前を何度も行き来して監視し、楊さんが買い物に行った際も尾行したという。

 房山区の李文才さん、李素娟さん夫妻が連行される

 北京市房山区城関街道東瓜地村の法輪功学習者・李文才さん、李素娟さん夫妻は2020年4月18日午後、地元の警官らにより連行され、家宅捜索を受けた。警官らは李さんの家にあった法輪功の関連書籍、パソコン、プリンターなどの私物を押収した。

 王晶晶さん、王彦彦さん姉妹が北京から追い出される

 3月29日、法輪功学習者・王晶晶さん、王彦彦さん姉妹は路上で、通州郎府派出所の警官らに連行された後、家宅捜索を受けた。警官らは「監視カメラに王さん姉妹が何かを配っている姿が映っていた」と言った。王さん姉妹は留置場に送られたが、入所を断られた。そして、連行されて30時間後に、王さん姉妹は保釈されたが、強制的に北京から追い出され、故郷の河南省に帰るようにと強いられた。王さん姉妹が故郷に帰った後も、地元の警官らが家を訪ね「北京の警官から、お前たちにしばらく北京に戻るな、と伝えるように言われた」と言った。

 陳立芳さん、張合玉さん親子は、朝陽区派出所の警官らに監視される

 朝陽区小紅門派出所の警官らは法輪功学習者・張合玉さんと陳立芳さん親子に罪を着せて連行し、その後、保釈した。張合玉さんと陳立芳さん親子は北京市市政監督部門に電話をし、警官から濡れ衣を着せられたことを訴えた。

 その後、小紅門派出所の警官らは陳さんの家の向かい側に録音機能付きの監視カメラをつけた。親子は派出所に電話をかけ、プライバシーの侵害とその違法行為を訴えた。しかし、警官は管理会社がやったことだと非を認めなかった。そこで、管理会社側に確認したがそのような事実は全くなかったという。

 610弁公室の法輪功に対するひどい迫害

 最近、海外メディアの報道によると、北京市房山区政治法律委員会が房山区各政府機関に2019年の『防犯と処理した邪教の仕事の状況』の評価は、房山区610弁公室によって、区内の93カ所の政府機関で実施しているという。610弁公室は1999年6月10日に江沢民が法輪功を弾圧するために成立したもので、2018年に政法委員会と統合されたが、法輪功迫害の機能はまだ続いている。

 (注:法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2020/5/2/404652.html)
 
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