新しい学習者 「本当に相手を思いやる」とは何か
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文/中国の大法弟子

 【明慧ネット2020年6月13日】私は修煉して3年余りの新しい学習者です。『小同修との差を見つける』という文章を読んで感心しました。小弟子の純粋で素直に他人を思いやる心は素晴らしいと思います。私は今まで他人によく優しいと褒められていたために、自分がよく出来ていると思い込んでいました。大法を修煉してから、本当の修煉者の善にはほど遠いものだと気づきました。

 文章の中で病業の難を乗り越えるとき、小弟子は駆け回って、必要があれば出来る限り手伝い、何の雑念もありません。

 ある日の出来事で、自分はあまりよく出来ていないことに気づかされました。週末に夫と車で市の観光スポットに行った時のことでした。車を止める所が狭くて、なかなかうまく駐車できませんでした。駐車場の管理人が手伝ってくれ、30分もかかってやっと車を止めることが出来ました。駐車料を払ってからブラブラしました。戻って来て、車を出そうとしたら、全然出せなくなりました。狭いだけでなく、他の車が前方に止まっていたので、私たちはバックしながら、ここから抜け出さなければなりませんでした。

 私は退屈そうに助手席に座り、待っていました。しばらくして、夫は大きな石柱に阻まれ、身動きが取れなくなりました。すると突然、ある通りがかりのおじさんが私に向かって大声で、「あんたが降りて見てあげろよ! なんで座っていられるんだ」と叫びました。私はようやく車を降りて、夫の手伝いをしました。その後、夫とこれについて話した時に、私は「手伝いたくないわけではないの。そもそも私は運転が出来ないし、降りても何をどうしてあげたらいいか、わからなかったの」と言いました。夫は「もし、お前が降りて手伝ってくれれば、私はきっと感謝した。困っている時に手をかしてくれようとしたのだからな。わからなくても、いいんだ」と言いました。私は不機嫌になって、「でも、わからないし、間違って車がかすったとしたら、きっとそれは私のせいになるわ」と強がりました。夫は「もし、かすったら、言うかもしれないが、お前のせいにはしないよ。手伝ったのだから」と言ってくれました。それを聞いた私は、これは師父が私に悟らせてくださっているのだと、はっと気づかされました。

 師父は「人を済度するには条件を付けず、代価も報酬も取らず、名乗り出ることもありませんから、常人の中の模範人物よりずっと優れています。 それはまったく慈悲心によるものです」[1] とおっしゃいました。

 私が他人を手伝うのは、自分が影響されないという前提条件があります。例えば、出かける際に、付き合うことは出来ますが、あまり長時間は出来ません。自分のことをしなければならないからです。他人を手伝う立場の人は、手伝ってあげる人に対して、こちらの条件を付けることが正当だと考えています。自ら他人を思いやり手伝おうとしますが、深く考えれば、そうすることによって、自分が良い人だと認めてもらえるからです。他人の必要性よりも、自己満足や自分が良い人であることを証明するのにやっているのです。

 もし、自分が苦手とすることや、あるいはやってもよい結果にならないこと、ひいては、文句をつけられるようなことは、心配はするものの手伝おうとしません。自分が手伝うことによって、やっかいなことに関わりたくないと思っています。同修の文章、「他の同修が病業の難に遭ったとき、手伝う前から自分の修煉が影響されないように、と考えてしまいます」と書いてあるように、「結果が良くなかったら、自分が責められるのではないか」と先に考えてしまいます。

 自分を良い人だと思うことも、修煉における一つの執着です。師父は「執着心をもつと、病気をうまく治せなければ、焦ってしまいます。 一部の人は自分の名声を保つために、治療する時にどんなことを考えると思いますか? 治すためなら、代わりに自分がその病気をもらってもよい、と。それは慈悲心から出るものではありません。その人は名利心を全然捨てていないので、慈悲心が現われるはずがありません」[1]、「人の病気を治せて、気功師と呼ばれたので、嬉しくてたまらなくなりますが、それは執着心ではありませんか? 治せなかったら、しおしおと元気を失いますが、それは名利心のせいではありませんか?」[1] とおっしゃいました。

 たえず修煉することによって、「真・善・忍」に対して、もっと深い認識が出来るようになり、自分が常人だったときの傲慢さにも気づかされました。私は常人の中の良い人になるだけでなく、常人を超えて、師父について真の家に帰ることが出来る人を目指しています。

 注:
 [1]李洪志師父の著作:『轉法輪

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2019/4/4/384723.html)
 
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