仔仔ちゃんの物語
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 【明慧日本2020年7月10日】私の孫娘の名前は仔仔(しし)です。2007年、私は中国共産党の迫害により、懲役8年の不当判決を宣告されました。仔仔は私が刑務所に拘禁されている間に生まれました。

 2015年に私が刑務所から釈放された時、仔仔は6歳になるところでした。しかし、仔仔は食事も着替えもみな親に頼り、毎日朝起きるのが大変で、保育園は8時から始まりますが、ほとんど遅刻でした。それに、短気な性格で、いつも親に反抗し「話なんか聞かない、勝手にしろ!」と叫びます。両親も仔仔に対してどうしようもない状態でした。

 突然現れた祖母の私に対しても、例外ではありません。 仔仔は常にいたずらで挑発的な目で私を見ていて、 時々、私が彼女の前を通り過ぎると、腕を伸ばして私の行く手をふさいで邪魔をし、時には私の前で両手を広げて、抱っこをして欲しいようは素振りを見せますが、私が 仔仔を抱っこしようとすると、またいたずらに走り去りました。

 私が不当に拘禁されている間に、夫は重病で亡くなりました。頼る人がいなくなった娘は、いつも父親が自分を呼んでいるように感じ、恐怖と無力さに包まれました。そんな娘は人の指導の下で佛教を信仰するようになり、時々子どもにも伝えるようになりました。

 娘と娘婿はいつも夫婦喧嘩をし、娘婿は頭痛に悩まされていました。私は娘婿に「法輪大法は素晴らしい、真・善・忍はすばらしい」と念ずると良くなると伝えましたが、6歳の仔仔は「パパ、うちは佛教を信じるもので、大法を信じるものじゃないよ」と小声で父親を注意した後、私を見つめていました。私は、この小さな命を救い、仔仔を変えなければならないと思いました。

 2016年、娘は夫と離婚すると言い、仔仔を私に見て欲しいと言いました。仔仔が母親を探さないように、私は仔仔に『赤目の石の獅子の物語』のビデオを見せました。仔仔はとても真剣に見ていました。ビデオの中で、神を信じない人々が大洪水に流されるのを見て、仔仔は「おばあちゃん、どうしてこの人たちは洪水に流されましたか?」と聞きました。私は「皆は災難が来た時に、神が守ってくれると信じないからだよ」と教えました。仔仔は「おばあちゃん、私は信じるよ」と言いました。私は仔仔を抱きしめて「仔仔ちゃんは本当にいい子だね!」と褒めてあげました。それ以降、仔仔と私の距離が一気に近くなりました。

 私はいつも大法を修煉する同修たちの物語を仔仔に聞かせ「法輪大法は良い人になることを教えるものだよ」と伝えました。私は仔仔に「ほら、仔仔ちゃんのお母さんは佛教を信じているのに、お父さんと喧嘩をするでしょう。法輪大法の『真・善・忍』を信じていると、どんな事にも耐えられて、喧嘩をやめて離婚もしないのよ」と言うと、仔仔は「やっぱり法輪大法は素晴らしい!」と大きな声で言いました。私は笑って「仔仔ちゃんが常に『法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい』と念じれば、良くない事が仔仔ちゃんから遠く離れていき、どんな事でも良くなるのよ」と言いました。それから、仔仔はいつも念じるようになり、周りの友達にも伝えていました。 

 私はいつも仔仔に師父の詩『洪吟』を教え、二人きりの時には一緒に暗唱したりしました。道を歩く時、私が暗唱することを忘れると、仔仔は「おばあちゃん、一緒に『洪吟』を暗唱しましょう」と言ってくれます。そして、互いに一言ずつ読み合いました。

 それ以降、仔仔は別人のように変わりました。食事も着替えも自分で出来るようになり、朝寝坊もせず、話をよく聞くようになりました。仔仔の父親は我が子の変化に驚き、「不思議だね、おばあちゃんは殴ったり、叱ったりしないのに、仔仔はおばあちゃんの話をよく聞くね」と感心しました。

 私は実家に行くことにしました。仔仔が「おばあちゃん、どうして帰るの?」と聞いたので、私は「大事なことがあるから」と答えました。すると、仔仔は「おばあちゃん、私も大法弟子なので、大事な事って何かを教えてくれませんか?」と言いました。私は「まだ『法輪大法は素晴らしい』を知らない人がいるし、災難が来た時に、大法が守ってくれると信じない人たちがいるから、私が向こうに行ってその人たちに伝えないとね」と説明すると、仔は真剣な表情で「じゃ、おばあちゃん、速く行ってください」と言いました。私がいない間、仔仔は私の物を大事にし、紙一枚でもきちんと保管し、私が帰宅した時に渡してくれました。

 ある時、私は娘の酷い言葉に傷つきました。その時、私は何も言いませんでしたが、心からの不満が顔に出ていました。仔仔は「おばあちゃん、大法弟子は怒ってはいけないでしょう? おばあちゃんはどうして怒っているの?」と私に言いました。私は「あなたのママの言葉がとてもきつかったの」と言うと、仔仔は「でも、おばあちゃんは大法を修煉する人で、ママは修煉しない人だから、違うでしょう?」と言ってくれました。それを聞いて、私はすぐに明るくなり「そうだ、仔仔ちゃんの言う通りだ。おばあちゃんは大法弟子だから、怒ってはいけないのだ」と言いました。仔仔は私の胸に顔をつけて、涙ながらに笑いました。

 そんな仔仔を見て「大法は子どもにとって、これほど素晴らしいものだから、大法弟子として必ずよく行なおう」と決意しました。それ以降、どんなことを言われても、私は心が動じず平気でした。

 仔仔は小学校に入学しました。休日に、私は仔仔を連れて集団学法に参加しました。仔仔は、か細い声で一字一句を読みました。不思議なことに入学して6カ月しか経っていないのに、仔仔はほとんどの字が読めました。家に帰って、私は仔仔に「今日は皆さんと一緒に学法して、仔仔ちゃんも大法弟子になったね。師父に何か言いたい話があるかな?」と聞くと、仔仔は少し考えてから「師父、仔仔が悪夢を見ないように、また、おばあちゃんが連行されないようにお願いします!」と真剣に言いました。それを聞いて、私はとても嬉しく思い、幸せでした。大法のお陰で、この小さな生命がすっかり変わりました。

 仔仔は、ときどき私に様々な質問をしてきました。例えば「臓器狩りとはどういう意味ですか?」とか「焼身自殺とはどんな事ですか?」などを聞くようになりました。私は一つ一つ分かりやすく説明してあげました。その真相を聞いて、仔仔は「中国共産党はとても悪いですね。速く消滅するように!」と怒りを隠せませんでした。

 ある日、私が大法の書籍『轉法輪』の中に、指定された個別の文字を手直しするのを見て、仔仔は私に「おばあちゃん、どうして大法の本を直しますか?」と言いました。私は「中国共産党は本来ある昔の文字を簡易化したから、それを直しているのよ。例えば、この『進』をごらんなさい。昔はしんにゅうに『佳』を加えて、歩けばますます良くなる意味なのに、簡易化されて、『佳』が『井』になり、井戸に入る意味になってしまう」と説明しました。その後、仔仔はこれらの内容を同級生たちにも伝えたそうです。

 ある日、私が掃除をしていた時、娘は家具をきれいに拭かなかったと文句を言い、しかもますます興奮して声も高くなりました。私は何事もなかったかのように聞いていて、言い争いなどはしませんでした。仔仔は私の前に来て、静かに親指を立て「おばあちゃん、ママが私たちを早く家に戻れるように徳をくれているのよ」と小さな声で言いました。私が「どこの家に帰るの?」と聞くと、「天国にある家だよ!」と答えました。私と孫娘は一緒に笑いました。

 またある日、仔仔は私に「おばあちゃん、天が中共を滅す、至極当たり前の事ですね」と言いました。「どういう意味なのか分かるの?」と聞くと「分かりますよ、つまり天が決めた事だという意味です」と答えてくれました。私は笑いながら「仔仔ちゃんは本当に聡明な子だ」と褒めてあげました。仔仔は同級生たちに少先隊を脱退するよう促しました。仔仔は「あなた達にある組織のために奮闘するようと言われたら、どうしますか?」と聞くと、同級生達は「奮闘します」と答えました。「一生を尽くすかと言われたら?」と聞くと「尽くします!」と答えました。「戦場で戦死させられるなら?」とさらに聞くと、「嫌です」ときっぱり答えました。そこで仔仔は「だから、脱退してね!」と勧めました。

 数日前に、娘が不意に腰を痛めてしまい、自力で寝返りすら出来ず、トイレに行くことも出来なくなりました。私は24時間体制で娘の面倒を見なければならず、学法する時間もなかなか確保できない状態でした。それを見て、仔仔は私に「ママが起きたい時だけおばあちゃんが手伝って、何かを欲しい時には、仔仔が持っていきます。そうすれば、おばあちゃんは学法できますよ」と言ってくれました。私はとても感動して「ありがとう、本当にいい子だね!」と言いました。

 ある時、仔仔と一緒にスーパーに行った時、足元に1元札が落ちているのが見えました。拾わないように注意しようとしましたが、仔仔は見て見ぬふりをして通り過ぎました。帰る途中に、私が「どうして1元札を拾わなかったの?」と聞くと、仔仔は「私のお金ではないから」と、淡々と答えました。「よくやった! 自分のものでなければ要らないということです」

 私はスマートフォンのタイマーで発正念をする時間を管理しています。ベルが鳴ると、仔仔はすぐ私を呼びます。ある時、時間になって私を呼びましたが、手元の家事がもう少しで終わるので、すぐには発正念をしませんでした。すると、仔仔は「発正念より大事な事がありますか? 速く来ないと知りませんよ」と催促しました。これは師父が私に注意してくださったのだと悟り「ごめんね、おばあちゃんが悪かった」と謝りました。

 最近、中共ウイルスで人々は不安な日々を送っています。私は仔仔に「良い人は疫病とは関係ない。それは悪い人に向かって来るものだ。大法に反対しない『真・善・忍』に反対しない人は良い人だ」と言いました。その話を聞いて、仔仔は母親に「ママ、中共ウイルスを恐れなくてもいいよ。それは悪い人に向かって来るから。おばあちゃんがやっている事に、ママは反対しないでしょう?」と聞きましたが、母親が反応しなかったのを見て「何も言わないことは反対しないことですね。よしよし、我が家は大丈夫!」と喜びました。その後、仔仔は小さな声で私に「大法を修煉するママがいればよかった!」と言いました。

 娘はステンレス製のコップを1個持っていますが、ある時、私はそのコップに水を入れました。「錆やすいから、使わないように」と娘に注意されてからは使用しませんでした。しかし、仔仔がよくそれを使っているのを見て、私は「錆やすいから使わないようにとママから言われたよ」と言いました。すると、仔仔は「このコップは使いやすいから」と言ったので、私はそれ以上何も言いませんでした。ある日、娘がコップに水が入っているのを見て、私に「これを使ってはいけないと教えたのに、どうしてまだ使いますか?」と怒って言いました。私は何の言い訳もせずに黙っていました。すると、側で聞いていた仔仔が「ママ、おばあちゃんではなくて、私が使いました」とすぐに素直に言いました。その後、私は仔仔の誠実さを褒めてあげ、大法弟子のあるべき行為だと教えました。仔仔も嬉しそうに笑いました。

 現在、仔仔はもう10歳になりました。自分のことは自分でできるし、ママを手伝って家事もするようになりました。母親が忙しくて時間がないときは、自分でラーメンなどを作ることも出来ます。仔仔は病気になったことがほとんどなく、毎日楽しそうで、周りの大人にも子供にも好かれています。学期末には『優秀な学生賞』を受賞しました。

 「法輪大法は素晴らしい」、「真・善・忍は素晴らしい」、これはすでに仔仔の若い心に深く根付き、そして、彼女を伴って成長しています。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2020/6/19/407752.html)
 
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