2020年8月、41人の法輪功学習者に不当判決
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 【明慧日本2020年9月18日】(中国=明慧記者)明慧ネットの統計資料によると、2020年8月、少なくとも41人の法輪功学習者が不当に判決を宣告され、学習者への不当な裁判が76回行われ、87人が裁判所や検察庁に起訴された。また、8月には、65歳以上の年配の学習者のうち、7人が判決を下され、7人が裁判を受け、9人が検察庁や裁判所に起訴された。山西省陽泉市の高宝栄さん(80)と河北省廊坊市の劉乃芬さん(79)は、懲役1年6カ月の実刑判決を言い渡された(劉乃芬さんは居住監視)

图1:2020年1~8月法轮功学员遭中共非法判刑人数按刑期分布

図1、2020年1~8月、実刑判決を受けた学習者の刑期における人数の分布

表1、8月、実刑判決を受けた学習者の刑期とその人数の統計表
   刑  期     人数
1年以下 1
1~2年 6
2~3年 9
3~4年 10
4~5年 2
5年 2
7年 5
8年 1
執行猶予 3
刑期不詳 2

 明慧ネットの統計資料によると、8月に中国共産党(以下、中共)の裁判所と警官らが学習者から掠め取った現金の総額は8万元。その内訳は、裁判所が科した罰金7万元と、警官がゆすり取った現金の1万元である。

图2:2020年1~8月大陆法轮功学员遭批捕、构陷、庭审、判刑迫害人数统计

図2、1~8月に逮捕状を発付、提訴、裁判、判決をされた学習者の延べ人数統計表

 一、8月、41人の法輪功学習者が不当に判決される

图3:2020年1~8月大陆各地法轮功学员遭非法判刑人数统计

図3、1~8月、判決された法輪功学習者の地域別人数統計表

 迫害の実例

 1. 牡丹江市の曹淑芳さんら学習者5人に懲役7年

 海林裁判所は、牡丹江市穆棱八面通鎮の曹淑芳さん、石穎さん、高永麗さん、高朋光さん、孫士偉さんの5人に、懲役7年の実刑判決を宣告。

 4月24日、石穎さんと曹淑芳さんは穆棱国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関。以下、国保)、および第一派出所の警官らにより連行され、孫士偉さん、高朋光さんと高永麗さんの3人は第二派出所の警官らにより連行され、大量の私有物が押収された。曹淑芳さんは高血圧の症状が現れ翌朝2時に解放された。8月15日頃、八面通第一派出所の関係者は、曹淑芳さんに海林裁判所への出頭を通知、そこで検察庁が作成した量刑書を取り出し、5人に懲役7年を言い渡し、曹淑芳さんに対して2万元の罰金を科すことを事前に通知した。

 2. 8年前に保釈された鶴岡市の石成傑さんに懲役5年

 鶴崗市向陽区裁判所は8月7日に黒龍江省鶴岡市の石成傑さんに、秘密裏に懲役5年の実刑判決を言い渡し、18日に羅北県留置場に連行し拘禁した。

 これは2012年の案件の続きだという。当時、保釈された石さんは8年後の現在になって、突然判決を下された。石さんは1996年に法輪功を学び始め、その後、長年患っていた胆嚢炎、腎炎、変形性関節炎、子宮筋腫、関節リウマチなどの病気が治り、心身ともに健康になり、家庭も睦まじくなった。中共による法輪功への迫害が始まった後、石さんは何度も身柄を拘束され、労働教養を強いられ、殴打されて命の危険に晒された。

 3. 楊梅さんは不当な判決を宣告され控訴

 河南省洛陽市の楊梅さん(75)は8月13日、洛陽市澗西区裁判所によって懲役3年6カ月、罰金8千元(約12万円)の不当な判決を宣告された。楊さんは体調不良のため留置場に入所を拒否され、現在、判決を不服として控訴中。

 4月17日、楊さんは法輪功の宣伝ステッカーを貼り付けたため、洛陽市澗西区長春路派出所の警官らに連行され、家宅捜索を受け、大量の私有物と法輪功が無実だと書かれた紙幣300元を押収された。

 4. 大連市の孫桂芳さんに懲役3年

 明慧ネット8月25日の報道によると、大連市金州区の孫桂芳さん(68)は、金州区裁判所に懲役3年の実刑判決を宣告された。

 孫さんは法輪功を学んだ後、脳腫瘍など多くの病気が消え、性格も明るくなった。 孫さんの「他人を優先する」無私の精神は、友人や親戚の間で美談として伝えられている。しかし、法輪功への迫害政策の中で、孫さんは2012年に1年の労働教養を強いられ、馬三家労働教養所で迫害を受けた。

 二、8月に76回の不当な裁判

 迫害の実例

  1. 遼寧省営口市の任秀蘭さんに不当な裁判
'任秀兰'

任秀蘭さん

 遼寧省営口市の任秀蘭さん(70代)は8月4日、留置場で駅前区裁判所の裁判官らにより不当な裁判を受けたが、弁護士は任さんの無実を主張。任さんは法廷で自分が20年来、法輪功を学び心身ともに改善した体験や、ずっと健康で薬を飲んでおらず、注射も受けていないことを述べた。また、法輪功は人を善に導き、国家にも人にも有益で害は一つもなく、罪など犯していないと伝えると同時に、「法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい」を覚えていれば、災難から逃れられると警官たちに伝えた。

 留置場側は、住宅区の証明書及び健康コードを持っていないことを理由に家族の入廷を許可しなかった。

 2. チチハル市の李振中さんに不当な裁判

 チチハル市の李振中さんは8月31日、同市建華区裁判所が行なったオンライン裁判を受けた。 法廷には弁護士1人しか入れず、李さんの姉は法廷に入れなかった。

 李さんの弁護人は、信仰は合法的であり、中共による法輪功への迫害は、1998年に中国と国連が締結した「市民的及び政治的権利に関する国際規約」に違反したものであり、ネット封鎖の突破は李さんの権利であり、胡錫進などの高官たちはネット封鎖を突破して自由に使っても罪にならないのに、なぜ李さんがネットの封鎖を破っただけで罪になったのか、と指摘した。

 李さんは退役軍人で、法輪功を学んだおかげで頭痛などの病気が治り、麻雀、飲酒、賭博をやめることができ、両親や妻と子供に優しくなった。変電所に勤務していた頃、李さんは真面目に働き、金を横領することもなく、勤務先と関連する業者からも認められていた。

 中共が法輪功迫害を始めてから、李さんは職を失い、日常茶飯事のように嫌がらせを受けたり連行されたり、かつて懲役4年の実刑判決を宣告され、泰来刑務所で迫害を受けた。近年、李さんは身分証を派出所に押収され、放浪生活をしていたため、両親が亡くなる前、会うこともできなかった。

 3. 南京市の程蘭さんは法廷で自己弁護をし、無罪を主張

 元南京市公安局鼓楼支局主任、一級警察監察官の程蘭さん(68)は8月12日、南京玄武区裁判所の鎖金村法廷で自己弁護をし、無罪を主張した。

 検察官は午前9時30分、「邪教を利用して法律の実施を破壊した」と起訴状を読み上げたが、程さんは「私は法律の実施を破壊していません。一般市民である私は法律の実施を妨害する能力を持っておらず、本当に法律の実施を妨害したのは江沢民とその追随者です。彼らによる法輪功への迫害は違法であり、法輪功の重要な書籍である『轉法輪』が中国で出版できなくなりました。法輪功への残酷な迫害が21年間も続いている中、私は今日、この被告席に立っていることは、実は国家の恥なのです!」と反論した。

 その直後、程さんは検察官に「邪教とは何ですか、どのような行動と特徴があるのですか、説明してください」と質問した時、検察官は直接答えず、法輪功のパンフレットを配布したことに言及した。程さんは「検察官、法輪功のパンフレットを皆さんに見せて、この場で読んで頂けないでしょうか、書かれている内容は邪教のものであるかどうかを判断してみませんか?」と提案したが、検察官は答えなかった。

 続いて、程さんは「法輪功のパンフレットを配布したことが法律の実施を破壊したのであれば、どの法律を破壊したのですか? どの条文、どの項目ですか?」と聞いたが、検察官は依然として答えなかった。

 最後に、程さんは「法律に基づき、被告人を無罪にしてください。今日の判決は歴史の検証に応えられるものでなければなりません!」と言った。

 4. 遼寧省の劉銀鳳さんの再審で、弁護士は訴訟の撤回を求める

 遼寧省鳳城市裁判所は8月13日、劉銀鳳さん(68)に対して再審を行なった。法廷で北京の董弁護士と李弁護士は、劉さんの無罪を主張した。弁護士たちは「法輪功学習者に対する訴えは、法律に対する誤解と誤用によるものだ。現在、全国各地ですでに学習者の案件を撤回する動きが多く現れている。今回の裁判で裁判所の正しい選択を願う。これ以上、信仰のある学習者に判決を下したり、学習者が生命を失なうなどの犠牲が出ないように希望する」と述べた。

 劉さんは「起訴状に書かれた内容のすべてを、私は認めません。検察官は『ある宗教の組織を利用して、法律の実施を破壊した』と起訴されましたが、どんな組織を利用して、どの法律の実施を破壊したのか、はっきりと述べてください。法輪功は組織がなく、名簿もないのです。法輪功は『真・善・忍』を教え、良い人になることを教えています。私は法輪功を学んで健康になり、道徳心を向上させ、誰にも害を与えたことはなく、良いことをしていますが、悪い事をしたことはありません」と言った。

 5. 河南省の趙元培さん、王偉さんなど27人の学習者が裁判にかけられる

 8月11日、河南省の趙元培さん、王偉さんら27人が、南陽市宛城区裁判所で不当な裁判を受けた。27人の学習者のうち、2019年10月に仮釈放された8人を除いて、全員が現在に至るまで拘禁されている。

 学習者たちは皆、法廷で無罪を主張したが、検察官と裁判長は、裁判時間を午前から午後6時過ぎに延ばし、学習者に下す最高刑を10~14年にし、大多数の学習者に懲役5年以上を科すつもりだという。

 6、山西省の沈紅奇さんなど9人が裁判を受け、弁護士は無罪解放を求める

 陝西省岐山県裁判所は8月18日、沈紅奇さん、徐明侠さんを含む9人の学習者に対して裁判を行なった。沈さんと徐さんの家族は、それぞれ北京の弁護士に依頼し、弁護士は無罪を主張した。

 弁護士は多方面から検察官が起訴した罪に対して反論し、根拠に基づき雄弁する間、誰も口を挟まず、静かに最後まで聞いた。休憩の時に、裁判所の受付関係者は親指を立てて、弁護士と握手をした。

 三、8月、28人に逮捕令状を発付、87人が裁判所や検察庁に起訴される

 表2、8月に裁判所や検察庁に起訴された学習者の地域別人数統計表

区域 裁判所や検察庁に起訴された人数
広東省 13
遼寧省 12
四川省 9
吉林省 8
北京市 7
山東省 7
河北省 5
黒竜江 5
江蘇省 5
内モンゴル 4
湖北省 3
江西省 2
山西省 2
浙江省 2
安徽省 1
河南省 1
重慶市 1

 迫害の実例

 1. 北京の許那さん、孟慶霞さんら12人の学習者に逮捕令状

'北京市法轮功学员画家许那女士'

北京の学習者で画家の許那さん

 北京の学習者・許那さん、李宗澤さん、李立新さん、孟慶霞さん、鄧静さん、鄭玉潔さん、張任飛さん、李佳軒さん、王宇さん、鄭艶美さん、小強さんなどの十数人が各地で連行され、現在、逮捕令状を発付され北京東城区留置場に拘禁されている。情報筋によると、今回の連行は北京市の国保が画策したもので、連行された学習者の多くは90年代生まれの若者だった。

 2. 錦州市の劉万勝さんは裁判所に起訴され、父は悲憤の中で死亡

 錦州市の劉万勝さんは4月23日、警官により再度連行された後、逮捕令状が発付され、凌海市裁判所に起訴された。

 劉さんの80代の父親は、何度も錦鉄派出所に行き息子の解放を求めたが、すべて無視された。やがて父親は癌を患い、息子を懐かしみ悲しみと憤りの中で、8月上旬に亡くなった。劉さんは未だに父親の死を全く知らない。

 3. 広東省汕尾市の学習者8人が検察庁に提訴される

 明慧ネット8月23日の報道によると、広東省汕尾市の黄盛偉さん、庄蝦昌さん、陳顕鎮さん、叶小潔さん、梁聖強さん、余少良さん、曾少蘭さん、呉義国さんの8人が、汕尾市城区公安支局国保の警官らに連行され、「大事件」として同市城区検察庁に提訴された。

 

 4月9日夜、庄蝦昌さんを含めて『轉法輪』を勉強している黄盛偉さん、呉義国さん、曾少蘭さん、陳顕鎮さんの5人の学習者が、城区公安局国保の警官らに連行されて拘禁された。同じ時間帯に、梁聖強さんと余少良さんは城区海濱大通り付近で連行された。6月9日夜、叶小潔さんは自宅で連行された。

 

 4. 蘇州市の呉華新さんは呉江裁判所に起訴される

 

 呉華新さん(82)は2020年1月7日、傍聴者として呉江裁判所の法廷に出席した時、所持していた法輪功のお守りを検査員に発見されたことで、警官らにより連行され家宅捜索を受けた。8月、呉さんは呉江裁判所に起訴された。

 

 四、検察庁が案件を差し戻し、公安局が案件を撤回する

 

 明慧ネットの統計によると、8月、1人の学習者の案件が検察庁により差し戻され、公安局により撤回された。 また、8月には4人の学習者の案件が検察庁により差し戻された。

 

 濡れ衣を着せられた錦州市の劉愛君さんの案件は、検察庁により不起訴として、撤回された。

 

 遼寧省錦州市の劉愛君さんは5月10日、罪に陥れられ検察庁に提訴された。劉さんは信仰を放棄せず、法輪功を学び続ける姿勢を貫いている。8月中旬、凌海市検察庁は不起訴を決定し、その後、公安局も案件を撤回した。

 

 長年にわたり、法輪功学習者が現した善良と寛容は、多くの人々を感化した。 凌海市検察庁により不起訴と錦州市太和支局による撤回は、賢明な行動である。

 

 法曹部門の関係者が常に法と正義を守り、国民を支え社会に幸福をもたらし、自分と家族にも幸運をもたらすよう願っている。

 統計資料(中国語):ダウンロード(128.3KB)

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2020/9/10/411527.html)
 
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