夫の心底からの言葉
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文/河北省の大法弟子  秀禾

 【明慧日本2015年9月24日】夫は利益を追求するあまり、間違った道を歩み、2006年3月7日に8年間の獄中生活を終えて帰宅しました。夫が刑務所に入った時、私は法輪功の修煉を始めてまだ1年余りでしたが、法輪大法の法理が既に私の中に深く根を下ろしていました。

 夫は体が弱く、油っこいものは食べられず、髪の毛が黄色くてふわふわしていて、栄養不足気味でした。毎晩、彼は私が用意した2袋の豆乳を飲み、栄養を補給し、徐々に髪の毛が黒くなり、肌につやも出てきました。半年間休養してから、夫は「お金をこんなに使ってもいいの?」と聞きました。私は「いいよ。用意してあるから大丈夫。そのうち気に入る仕事を見つけて一生懸命頑張ってほしい。子供も大きくなってきているから」と言いました。夫は黙って頷きました。

 帰って来たばかりの夫は家庭と社会に溶け込む必要がありました。夫の妹と姪っ子は私たちと同居していましたが、子供はなぜか夫を恐れていました。私は夫と散歩しながら、夫がいなかった間のことを詳しく話しました。「あなたの妹夫婦、姪っ子、そして私と子供の5人家族はお互いを思いやっていました。妹の主人が生きていた時、私達の子供を自分の子のように思い、遊びに連れて行ったり、色々と買ってくれたりしました。今度は私たちが姪っ子をわが娘のように思わなければなりません」と言うと、夫は「それはできる」と言いました。私の母は夫のことを怨んでいたのですが、周りの家族の説得を受けて、以前のことを水に流すと言ってくれました。こうして、夫はビクビクしながらもやっと家の中に入り、今は気楽に暮らすようになりました。

 夫は私の学法煉功に反対しませんでしたが、法輪功の真相を聞こうとせず、中国共産党の無神論の影響で何も信じようとしませんでした。刑務所で修煉者が残酷に迫害される場面を見てきた夫は、私が傷つけられることを恐れ、「刑務所の中では、普通の受刑者は打たれて死んでも心臓病発作だとごまかされるが、あなたたちには何の保障もなく、国全体があなたたちを人間としてみていない」と言いました。彼をいくら説得しても分かってもらえず、実際の行動で大法の素晴らしさを見せようと決心しました。

 修煉者は「真・善・忍」という基準で自分を厳しく律し、トラブルに遭ったら常に他人の為に考えます。夫は8年間自分を待ってくれた私が優しいと言いました。私は「優しさは一部に過ぎません。李洪志師父が教えておられる法理こそが私の拠り所でした。私が理解する師父の教えは『夫婦の間には情だけでなく、恩義も存在する。常に他人の長所を見て、明るく寛容であるべき』です。子供を抱え、職もなく、社会の様々な誘惑を前にして優しさだけで乗り越えられますか? 師父から修煉者は、良い人として、他人に有益な人になるべきだとを教えられました。あなたが事件を起こした当初、あなたの妹は私に離婚を勧めました。人間は現実的なもので、誰もが重い罪を犯した兄を待ってくれないと彼女は思ったのでしょう。私は必ずあなたの帰りを待ちますと、あなたの両親にも心をうちち明けましたが、彼らは私を信じず、少しも支援してくれませんでした。けれど私は恨まず彼らを自分の家族として思い、3歳の子供を連れてパートをして働いてきました。あなたの妹は病気がちで、彼女の主人もいつも留守だったので、私は2、3日おきに買い物をして彼女を訪ねました。あなたの両親のところにもよく寄り、洗濯や炊事などをして、私に対する冷たい態度も気にしませんでした。私は法輪大法の法理に沿って母として、妻として、そして子供に対して責任を果たしました。双方の両親は明るい私を見て安心したのです。もし法輪大法を修煉していなければ、私は利己的になり、責任を負わずあなたと離婚し、子供をあなたの両親に委ね、家を売ったお金で自分の幸せを探したでしょう。そんなことをすると、家庭は崩壊してしまいます。私は、難しいけれど良心的な道を選んだのです」と言いました。夫は感動して「あなたはまるで菩薩のようだ」と言いました。

 職について少し収入を得るようになってから、夫は2001年に他界した姑に墓地を買ってあげたいと言いました。私はすんなりと同意しました。夫には北京に住む金持ちの2人の兄がいますが、誰も墓地のお金を出そうとしませんでした。夫は孝養をしたくても私に遠慮していました。2010年まで私たちは舅の面倒を見て、最期を見守り、お葬式の費用も出しました。これは親孝行ができた夫の誇りでもありました。時には、兄たちのことを思い出して不満に思う夫を慰め、「他人と比べず、苦労して来た両親に自分の親孝行の心を尽くしたらそれで十分です」と言いました。

 道徳理念が堕落した今の社会では、人々は不幸の中で生きています。夫の同僚の中で3人が離婚し、1人がやっと結婚相手を見つけましたが、ただの金目当ての結婚でした。彼らと比べて、夫は「自分は非常に幸せだ」と言いました。

 去年の年末、夫は道端で1束のお金を拾いましたが、私から聞いてきた大法の道理を思い出し、持ち主を追いかけてお金を渡しました。帰宅後、彼は事情を説明し、私に褒められて幸せな笑顔を見せました。夫は変わり始めました。身につけた大法のお守りを一度も外したことがなく、何度も師父に危険から救われました。衛星テレビが見られるようになってから、彼は新唐人の番組を好み、さらに大きな変化を見せ、「真相を伝える際は、必ず共産党の嘘偽りと暴力を伝えなければならない」と言いました。その後、夫は福報を得て二つ目の仕事に就きました。子供も大法の法理が分かり、勉学に励み、クラスメートと仲良く接し、他人を配慮できる子どもになりました。心から師父に感謝を申し上げます。

 2013年、私は会社の引き留めを断って11年間勤めていた仕事を辞めました。夫は「あなたは十分苦労して来たから、家で休みなさい」と言いました。こうして、私に法輪功迫害の真相や素晴らしさを伝える多くの時間的余裕ができました。

 ある日夫に「師父に感謝しているの?」と聞くと、夫は「もちろん」と答えました。私は「本心から出た言葉なの?」と聞くと、「本心だよ」と彼は答えました。

 新唐人テレビ局のインタービューを受けた際、彼は「李洪志先生に新年のご挨拶を申し上げます! 年々李先生の弟子が増えるように祈っています。また、世界各地に李先生の弟子がいて、中華民族の大地に李先生の弟子が溢れるように祈っています。古くからの中華民族の質素且つ善良で、他人を思いやる崇高な思想が中華民族の大地で大いに広がるように祈っています」と言いました。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2015/9/9/315353.html)
(English: http://en.minghui.org/html/articles/2015/9/21/152629.html)
 
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