入試の作文で法輪功を弁護 教授の合否はいかに
■ 印刷版
 

文/中国の大法弟子

 【明慧日本2018年2月1日】

 入試の作文で法輪功を弁護 教授の合否はいかに

 中国の大学入学試験の採点をする先生は、ある生徒の「法輪功に何の間違いがあるのか」というテーマの作文に目が止まった。

 これはS教授がある講座の中で述べた真実のストリーで、数百人の聴衆がいるのに、場内は静まり返っており、私も参加し感銘を受けた1人である。

 S教授は華中(かちゅう・中国の揚子江と黄河に挟まれた地域)地区のある著名大学の教授で、国務院の手当を受けている。彼が編著した作品は教育界に一定の影響力がある。院生が彼の授業を聞いた後、S教授が良識を持ち学識もしっかりしていることが分かった。当時のS教授の法輪功に対する態度はわからなかったが、S教授は中国の教育の行政化に対してとても悲しそうに見受けられ、中国共産党の民族や文化への迫害に対して、腹が立ってイライラしているようだった。

 講座の中で、S教授は「北京のある会議で教育の問題に言及し、確かに政治の面で傾いている」。隣の人が私の足を踏んで、「ほら、また文句を言いましたよ」と笑いながら言った。「何が悪いの、言うべき文句は言わなければならない」と私は思った。

 S教授は会社の誘いに応じてスピーチをしにやって来た時、「教育の仕事をしている我々は、原則と根性を持つべきです。以前、私が大学入学試験の採点のリーダを担当したことがあります。1人の採点をしていた先生が急に慌てて、1枚の国語の回答用紙を持ってきました。回答用紙に、『法輪功に何の間違いがあるのか』というテーマが書いてありました。数人の採点リーダと相談し、政治面にかかわらず、得られるべき点数をあげることに決まり、最後に、その人は合格点以上の数を獲得しました」と発言した。

 ここまで言った教授は、ちょっと間を置き、来場の聴衆を見回した。聞いていた人達は、ほとんどが1980年以降の大学生だった。彼らは、まず不思議に思った。S教授の奥深く秘められた思いと厳粛さを見、淡々とした態度から何かを訴えているように感じた。

 S教授のこの話を聞いた私も驚いた瞬間、会場内も静まり返った。まるで皆の心から期せずして、同じ「なるほど」の声が出ているかのようだった。

 半年後、また1人の社会科学・学院のW教授に出会った。台湾の「大紀元新聞」が掲載した「九評共産党」の文章を読んだ後、もともと六四事件を批判していたW教授だったが、180度真逆の「共産党から脱党する」ことを宣言したのだ。ここに来て、絶えず共産党の邪悪さを掲げ、法輪功を褒めたたえているW教授の話を聞いて、思わずS教授のことが目に浮かんだ。

 民心がここまで中国共産党と離れているものなのか、真相は隠されてよいものなのか!

 留置所のあの誠実な警官が「急がないで、急がないで、間もなく夜明けですよ」と言ってくれた

 中国共産党の洗脳班の警官に、また留置所や拘留所の警官によく冗談として「帰ったら、よく煉功してね、家族を連れて煉功してね」と言われる。もちろん、善意の冗談として聞く程度だ。だがしかし、その中にも本当に善意で、「急がないで、急がないで、間もなく夜明けですよ」と言ってくれた警官がいた。

 拘留所内の者に所長は「あなた達法輪功の話をしたら、黙って何も言わない警官もいるし、法輪功の修煉者は皆良い人で、優しくしてあげてねと言う警官もいた」と何回も言った。その中に、特別にWという警官がいるとだけ聞いたが、私はまだ会ったことはない。

 1年も経ってから、もう1人の同修と一緒に不当な判決を宣告された。数人の警官と学習者2人が拘留所へ戻る途中、1人の細くて背の高い警官が私の前に座り、笑顔で法輪功の真相を聞いた。そして、拘留所の副所長が車に入って来て、役人口調でおお喋りをし、現実を見ないとどういうことになるかと私たちをあざ笑った。私と同修がちょうど副所長に何かを言おうとすると、前に座っていたあの細くて背が高い警官が密かに手を振り、制止している様子を見て、彼の言おうとする意味を理解して黙っていることにした。

 手を振ったその人は、まさに、あの特別な警官だった。

 中継ターミナルに着くと、警官らは私達の身体検査の手続きを始め、警官Wが、私達に付き添ってくれた。身体検査が終わった後、同修と共に廊下に立って、屋外の曇っている空を眺めた。

 「急がないで、急がないで、間もなく夜明けですよ」と小さな声がしたが、この声はまるで雷のように響いた。振り返て見たら、ちょうどその警官Wその人だった。警官は我々2人の隣に笑顔で立っていた。その目は清らかで誠実そうな笑顔をした人だった。

 警官を巻き添えにしないためにも、あんまり多く話かけなかった。ただ彼を見ながら頷いていた。

 「李東生が捕まったの知っていますか?」と同修が言った。

 「李東生とは誰のことですか」と警官Wは聞いた。

 「李東生は610弁公室の頭領で公安部の副部長で、今年、逮捕されました」と同修が答えた。

 「急がないで、急がないで、間もなく夜明けですよ」と警官Wはまた同じことを言った。

 手続きが終わると、警官Wは手を振って別れを告げた。黒い制服を着た彼の姿は段々と闇の中に消え、見えなくなった。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2017/12/27/358371.html)
 
関連文章