韓国の消防士は大難を前にしても恐れない
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 文/韓国の法輪功修煉者

 【明慧日本2018年10月1日】これから話すことは、危機にさらされても勇敢に立ち向かい、水と火を恐れず人命を救う話で、これは人々が深く尊敬するある消防士の日常の仕事の話です。

 44歳の辛相教さんは、韓国仁川広域市南区新峴洞の119消防安全センターの消防隊長で、消防士として13年の経験を持っています。辛相教さんは「消防士は忍耐強いとみなさんは思っていますが、この仕事では経験を積めば積むほど、慣れて来て感覚が鈍るのです」。「私は怒りっぽい性格で、何事にも敏感な私にとって、このような環境下でこのセンターの消防隊長として、今日まで歩んでこれたことは、想像以上に苦難な道でした」

 危険と災難の前で恐れることなくこの13年間歩み、辛相教さんは「自分の成長は強い精神力と信仰を持つことでさらに有益でした」と語った。

'图1:辛相教说:“我珍重法轮功,就象珍重我的生命一样。”'
「自分の命と同じぐらい法輪功を大事にしています」と語る辛相教さん

'图2:辛相教在阅读法轮功书籍。'
法輪功の書籍をいつも読んでいる辛相教さん

'图3:辛相教正在炼法轮功第五套<span class='voca' kid='86'>功法</span>。'
法輪功の五式の功法の一つ座禅をする辛相教さん

 修煉し全てが変わる

 15年前、辛相教さんは偶然に法輪功の修煉に入る機会を得ました。それ以来、辛相教さんの人生が大きく変わりました。

 辛相教さんは大学を卒業後、家庭教師をしながら韓国の公務員の試験の準備をしていました。ある日、家庭教師先の学生の家の前で、法輪功を紹介しているパンフレットを目にしました。

 「パンフレットの内容に深く引き付けられました」と辛相教さんは話す。法輪功とは「真・善・忍」を指導して修煉する「性命双修の功法」です。さらに、この五式の功法は緩やかに、ゆっくりと、まろやかな煉功動作で、病気治療と健康保持に非常に良好な効果があるということです。これを知った辛相教さんは興奮しました。辛相教さんは「これまで毎日続けてきた勉強で、体も精神も疲れ果て、心の中でずっと何か助けになる良い方法を探していました。法輪功はちょうど私が直面しているこの窮地を解決できる最もよい方法でした」と語る。

 辛相教さんは修煉に入った後、法輪功の修煉を指導する書籍『轉法輪』が、砂漠の中のオアシスのようであると気づいた、と今までを振り返りながら言った。それは体や精神に休息を与えてくれ、どんなことに出遭っても難関を乗り越える力と勇気を与えてくれました。

 以前は韓国の公務員試験に参加するために、辛相教さんは毎日のように自分に学習を強いるために、図書館に閉じこもりました。しかし一定時間学習すると心の奥深くがいら立ち、頭が混乱し、精力を集中するのが難しくなりました。

 しかし修煉後、人々に修煉を指導する『轉法輪』という本を読む度に、清らかな泉水が辛相教さんの心の中を緩やかに、そしてスムーズに流れていくように感じました。イライラした気持ちが次第に収まり、平和的な気持ちに変わり、知らぬ間に身も心もリラックスできました。さらに、頭は明晰になり、注意力が増し、明るい陽気な気持ちになり、学習効率が大幅に向上しました。さらに自分の記憶力も良くなったことに、辛相教さんは驚きと共に気が付きました。

 辛相教さんは「修煉する前は弁理士試験の準備をし、何年も連続で落ちました」。修煉後「私は消防公務員の公募試験の準備をし、結果は合格しました。私はこれにとても驚きました。なぜならこの試験は簡単なものではなく、私は少ししか試験準備をしなかったからです」

 その当時から修煉の恩恵を受けるようになり、辛相教さんの人生の新しい出発が始まりました。

 禁酒・禁煙にも成功する

 多くの人に禁煙や禁酒の経験がありますが、往々にしていつも失敗に終わります。人々は喫煙や飲酒によってプレッシャーを和らげられると思っていますが、実は、喫煙や飲酒した後はさらに辛く、苦しくなるのです。

 辛相教さんは、自分は以前は典型的なタバコや酒によるニコチン中毒やアルコール中毒が随分ひどかった、と言いました。いつも勉強した後は、プレッシャーと疲労を和らげるために、いつもタバコを吸うかお酒を飲むのが習慣になっていました。しかし、修煉してわずか1カ月という短期間に、辛相教さんはなんと不思議にも禁煙と禁酒ができました。

 その時の不思議な経験を振り返り、辛相教さんは「あれほど好きだった『タバコの虫』が突然消えました」と言い、「周りの人は私がタバコをやめたと聞いて、私が心を鬼にして禁煙したのだ」と言いました。しかし実際、私は並々ならぬ決意で禁煙したのではありません。本当に自然に知らないうちにタバコとお酒を止められたのです。

 消防士の強靭な精神力

 辛相教さんは、自分のこのポストでの13年間の困難の中での紆余曲折の経験を次のように語った。「消防士が直面する出来事は強烈に人の精神面を直撃します。大きな火災は、無情にも人の命を呑み込み、瞬時にしてすべてのものを灰に化してしまうほど、凄まじいものです。この火災に直面すると人は耐えがたい大打撃を受けます。これらの事を自ら経験した人でさえ、往々にして絶望感を味わいます」と語りました。

 辛相教さんは、「もし修煉していなかったならば、今日まで歩んで来ることはとても難しく、ましてや指揮官を務めることなど言うまでもありません」と言います。さらに「修煉する前、私の性質は非常に敏感で、少しのことでも心が大きく揺れ動きました。もし法輪功を修煉していなかったなら、この仕事に伴う精神的な打撃を阻止することは大変難しい」とも言いました。

 辛相教さんは日常生活の中で「真・善・忍」の原則を用いて自らを指導し、どこでも人の事をまず先に考えていると言います。そして、修煉を通して、仕事の中で他の人の命を大切にし、他の人のために勇敢に立ち向かうことが出来るようになったばかりでなく、仕事の後の脆弱(ぜいじゃく・もろくて弱いこと)や無力感、絶望感を和らげることが出来るようになったと言います。

 そしてさらに、自分を「真・善・忍」の原則で律することで、他の人のために自分の生死を度外視して活動できること、また勇敢に世の中の無情に直面しても活動できること、これらが消防士の持つ勇猛果敢(ゆうもうかかん・勇ましくて力強く、決断力のあるさま)な精神力によって支えられていると言います。

 グループで連携する

 「私の敏感で怒りっぽい性格は、修煉後に温和に変わりました」。また、辛相教さんは「禁煙や禁酒のことよりも、自分の性格の変化の方が驚きました」と語りました。

 辛相教さんは「修煉する前の私の性格はとてもひどく、いつも怒っており、毒舌で、少しのことですぐ爆発していました」と言いました。周りの人も辛相教さんに対して避けるような態度を取り、人間関係が緊張していました。しかし、法輪大法の修煉は修煉者がいつも心優しい気持ちを保つよう要求しています。また、何かあれば自分のどこが間違っているのかを探すよう要求し、そして、どのように相手のことを考慮するのかまで要求しています。修煉していくうちに、ゆっくりと辛相教さんの性格も柔和になり、周りの人も辛相教さんの変化の大きさを称賛し、今の辛相教さんはやさしい玉のようだ、と口々に言いましす。

 消防隊長として、辛相教さんはいつも職員よりも早く出勤し、その日の仕事をしっかりと確認します。そして、いつでも出動できるように装備をしっかりと準備します。辛相教さんは「消防隊長は部下である25人の職員の仕事場の雰囲気を左右します。安定した積極的な気持ちを維持することは、この職場ではとても重要なことです」

 「私の心が安定していれば、職員も安定し、仕事の雰囲気が良くなります。不思議なことは、その日になぜ事故が発生しないのかということについて、しっかりした気持ちを維持することが、私に与えられた非常に大きな責任であることに気付かされました」

 続けて修煉していくにつれて、辛相教さんは少しずつ利益心に淡白になり、個人の利益の前で争わず、一歩退くようになりました。消防隊長として、辛相教さんは消防センターの第一責任者ですから、個人の地位を守ることはせず、まず部下を守り、多くの権限を部下へ回しました。「私は完全に彼らを信じており、また最大限の権限を彼らに与えています」。こうすることにより、消防センターの小隊長は自分の積極性を十分に発揮でき、グループをしっかり統率でき、グループ間の協力関係も良好なのだと言います。

 法輪大法の素晴らしさを善良な人々と分かち合うために、週末、辛相教さんはいつも韓国の富川駅へ行き、通りを渡って来る人々に法輪大法の素晴らしさを伝えています。それと同時に、「中国共産党の修煉者に対する迫害は今なお続いており、さらには、修煉者から臓器を生きたまま摘出するという邪悪な出来事も起こっている」ということを人々に伝えました。

 「以前はいつも月尾島や埠頭へ行って、中国人に法輪功の真相を伝えていました。今は中国人の反応は以前より、良くなってきたと感じています。中国人であれ、韓国人であれ、彼らが真相を理解して私に感謝する時、私は安らぎを感じます」

 「私は法輪功を大切にしており、私の命と同じぐらいに大切です」と辛相教さんは言いました。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2018/9/13/373729.html)
 
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