【明慧日本2019年4月12日】(米国=明慧記者・王英)米国の経済誌「フォーブス」は2019年3月21日発刊の記事に、法学研究員・エヴェリーナU.オチャブ氏の文章を掲載した。この記事は「中国共産党は法輪功学習者を含む良心の受刑者から強制的に臓器収奪を行なっている。正確に言えば、中国共産党は臓器収奪を通して殺人を行なっている」と述べている。
3月24日は国連が定めた「人権侵害の真相を知る権利と被害者の尊厳を守るための国際デー」であり、系統的な人権侵害の被害者は、同時に真相を知る権利と正義を提唱することができる。
2006年、国連人権弁務官事務室は、「重大な人権侵害と、人道主義に違反し真相を知る権利を剥奪されてはならず、自主の権利は国家の人権保護に関わっており、有効的な調査を展開し、効果的に賠償の責任と義務を補うことである。この権利はほかの権利と緊密に関係しており、同時に単独性と社会階層の意義が具わり、軽んじてはならず、制限されてはならない権利である」
「真相を知ることは正義を主張するための唯一の道であるが、時には真相を得るのはとても難しい。中国で発生している臓器収奪の事案はこの状況に属している」と述べている。
近年、一部の研究者(弁護士と調査員を含む)は、中国で起きている臓器収奪について、ドナーの同意のない臓器収奪行為を指摘している。中国共産党は「中国では年に1万件の臓器移植手術が合法的に行われている」と主張しているが、研究員はそれが事実ではなく、事実上、中国では毎年6万〜10万件の臓器移植手術が行なわれており、中国共産党が発表した1万件より遥かに多い。
研究員によると、報告されていない臓器移植手術は、ほとんど臓器収奪によるものだという。この臓器の多くは良心の受刑者、特に信仰団体、法輪功学習者を含む、チベットの仏教徒、登録していないキリスト教の地下教徒である。
彼らを監禁して、虐待や拷問をもって苦痛を与え、彼らの多くは同意のないまま臓器を奪われている。データが証明しているが、臓器を奪われた良心の受刑者は生きることができない。そのため正確に言えば、中国共産党が臓器を収奪することは殺人をしているということである。
中国共産党の臓器狩りの問題について、欧州、米国、カナダ、イギリスなどの多くの国が関心を持っている。しかし最も重要な課題の一つは決定的な証拠の欠如だ。臓器狩りの被害者は殺害されており、彼らは自らの被害を語ることが出来ない。遺体は焼却され、証拠が何一つとして残されていないのである。
これに応えて、民衆法廷は先日、中国の臓器狩りの犯罪行為についての公聴会を開催した。法廷は今後、臓器収奪の証拠を集め、分類して行動するという。
この公聴会で数人の証言者が証言した。彼らは臓器狩りの被害者ではないが、中国では臓器狩りが確実に行われていると証言した。
例えば、中国で長期にわたり拘禁され拷問を受けた女性の法輪功学習者は、中国の専門医は法輪功学習者を対象に医学的な身体検査を行なうが、ほかの受刑者に対しては行なわない。この法輪功学習者は心臓に疾患があったため、臓器狩りの対象にはならなかったという。
彼女は「最後に、1人の法輪功学習者が血液検査を受けさせられた。そこで私が分かったことは、身体検査は私たちの健康の為に行なうのではない。身体検査を受けたあと、一部の法輪功学習者は失踪し、彼らはどこに行ったのか分からなかった。その後も彼らの情報はなく出会うこともなかった。中国共産党が法輪功学習者の身体から臓器を収奪をしていると分かった時、身体検査の意味がはっきりと分かった」と述べた。
これだけではなく、ほかの証言者も類似する証言を行なっている。身体検査を受けた法輪功学習者は血液検査、X線写真、エコー検査を受けさせられたあと失踪したという。なぜ法輪功学習者が臓器狩りの対象になったのかと質問すると「法輪功学習者は健康で、ほかの受刑者より健康からだ」と答えた。民衆法廷は引き続き証言者による証言から証拠を集めて2019年6月に判決を出すという。
民衆法廷に応えて、イギリスの国会議員はこの問題を明らかにし、イギリス議会と政府は弁論に参与し、真相を見つけたいという。2019年3月5日、イギリス議会は、中国の良心の受刑者からの臓器収奪と、宗教への迫害を制止する動議案を国会に提出した。同時にイギリス政府に対して、この問題について決定的な措置を講じ、中国政府と対話するよう求めた。イギリス議会は3月26日、議会でこの問題を議論するという。
民衆法廷とイギリス議会が行なったことは、人々に中国の良心の受刑者が置かれた境遇をさらに理解させることができ、このような方式で被害者を記念している。中国における良心の受刑者の人権が厳しく侵されている真相解明への道のりは遥かに遠い。しかし、これは真相究明をしなくても良いという意味ではなく、相反して被害者の尊厳のため、過去と未来においても我々は必ず調査し続けて真相を追い求める。最終目的は、この人権を侵害した犯罪行為を制止することである。