息子を収監された80歳代の母親 心労で死亡
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 【明慧日本2020年6月19日】(遼寧省=明慧記者)中国の遼寧省營口市西市区在住の付樹勤さん(84歳女性)は、早くから夫を亡くした。ひとり息子の靳付章さん(40歳)は法輪功を修煉しているという理由で、不当な実刑判決を受けて刑務所に収容されている。高齢の母親は1人暮らしである。しかし、2020年4月に、地元の警官らは付さん宅に不当に侵入し、嫌がらせをして私生活への妨害を行なった。その恐怖のあまり付さんは、その後、体調を崩し、6月6日の夜、息子に会えぬまま死亡した。

'付树勤遗照'
付樹勤さんの遺影

 2020年4月のある日、營口市西市区金牛山派出所の3人の警官らが付さんの家にやって来た。道理から言えば、一人暮らしには何か困難なことがないだろうか、手助けが必要かどうかと聞くのではないかと思った。しかし、道理に反して警官は、「おばあさん、あんたは法輪功を学んでいるのか?」と尋ねた。警官らは付さんを騙すことが出来ないとみて、必要のないことを話し、立ち去った。

 その後、付さんの友人が訪ねて来た時に、この出来事を友人に話して、ここへはしばらく来ない方がいいと注意した。友人の話によると、付さんはかなり恐れていた様子で、カーテンは日が暮れる前から閉められていたという。

 付さんのひとり息子の靳付章さんは二度も強制連行され、不当な実刑判決を受けて、強制労働を強いられた。付さんの最近の口癖は、「2016年6月28日朝6時にドアをたたく音がしたので、息子がドアを開けた途端に、4、5人の私服警察官らが我が家に突入して来て、息子1人を皆で地面に押さえ付けて、強制的に連行したのです」と話した。付さんの言葉には母親として、息子を守れなかった無念の思いが込められていた。 

  2016年6月28日に強制連行された靳さんは、營口市西市区裁判所から懲役5年の実刑を宣告され、大連刑務所に収容された。付さんは自分が死ぬ前に、息子に一目でも会いたいという想いを、靳さんの妻(嫁)が代わりに何度も刑務所に電話をかけたが、すべて拒否され、希望は叶えられずに亡くなった。

 生前の付さんは、警官や刑務所の刑務官から、息子の転向を促すように強要された。付さんはしっかりとした口調で、「私の息子は間違っていません。転向する必要もありません」と、警官の要求を拒否した。付さんは定年退職した元会社員で、わずかな年金で生活をしていたにも関わらず、息子の入所している刑務所の食事代を請求され、支払わなければならず、また、中学生の孫の学費の援助もしなければならなかった。

 2020年6月8日、付さんの遺体は葬儀場に置かれ、花などはなく、親族と言えば息子の嫁がたった1人で、後は葬儀場の職員10人だけで、簡素に葬儀が行なわれたという。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2020/6/13/407631.html)
 
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