衆生を救い済度する事を自分の生活の一部にする(三)
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文/本人が口頭で述べ、同修が整理

 【明慧日本2015年6月30日】

四、 町の隅々にまで真相を伝えに行った

 出産の世話をするため、私は息子が住んでいる町へ行くことになりました。その町で同修を見つけられないと思い、地元の同修から資料をもらって持って行くことにしました。その年はオリンピックの開催年だったので、バスに乗っても身分証を求められ、荷物の検査も受けなければなりませんでした。同修からはバスターミナルから離れた停留所から乗ることを勧められました。しかし、思いの外、運転中での検査も厳しく、バス停での検査は更に厳しいものでした。私は「私の荷物を検査することなんか許しません。嫁が出産するので世話をしに行くのです。洋服を少し持っていくだけなのに、何を検査するのですか」と言いました。結果、彼らは他の人の検査をしましたが、私の検査はしませんでした。

 息子の家では、私は嫁の世話をしながら毎日資料を配りに行き、一日も休みませんでした。初めは町の道が分からなかったのですが、師父の啓示により地図が読めるようになり、細い道や建物まで覚えました。それからは、毎日、毎日、資料を配りながら真相シールを貼ったり、場所を場所を選んで油性ペンで真相を書いたりしました。

 嫁が出産してからは、遠くへ行くことができなくなりました。私は孫が寝てから、団地で配ったり、道に停まっている車の中へ投入したりしました。孫が幼稚園に通うようになると、私は神韻DVDを配り始めました。初めは恐れの心がありました。相手が一人なら渡すことができるのですが、二人だと渡す勇気がでませんでした。私は内に向かって探し、恐れる心を取り除きました。それからは段々と相手が三人でも、ひいてはもっと多い人数でも渡すこともができるようになりました。しかし歓喜心や顕示心をひき起こすと、相手もDVDを受け取らなくなりました。私はこれらの執着心もすぐに自覚し、これらの良くない心を取り除きました。

 私は公園でこんな人に会いました。その人は「私は、あなたたち、法輪功の資料を全部読んでいます。中共(中国共産党)は腐敗しきっています。彼らを倒せるのはあなたたちだけです」と言いました。私は、「中共を倒すのは私たちではありません。天が中共を滅しようとしています。私たちは政治に参与しません。あなたに真相を伝えるのは、天が中共を滅する時に、あなたが中共の道連れにならないようにするためです」と言いました。

 また交差点で信号待ちの時、どこかの幹部らしい人に出会いました。私は「あなたは神韻を見たことがありますか? これは五千年の伝統文化です。高難度の毯子功(タンズゴン)とよばれる宙返りもあり、とても素晴らしいものですよ!」と言いました。彼は綺麗に作られた神韻紹介のDVDを見て、「誰があなたたちにお金を出してくれたのですか? スポンサーはどの会社ですか?」と聞きました。私は「全部、自分たちの生活費を節約して溜めたお金で作っています。これは人々が救われるようになるためです。そして真相が分かり、将来いい人になり、悪い人にはならないようにしています」と言いました。彼は、「これをもらったら、私はどこへ行って線香をあげればいいでしょう?」と聞いてきました。どう答えればいいか迷った時、突然師父が『轉法輪』の中で説かれた話を思い出させてくれました。そし私は「分かってもらえたなら、線香をあげなくても、叩頭しなくても良いのです。線香をあげても、悪いことをするあなたを見れば、神様は辛くなりますし、線香をあげず、叩頭もしなくても良いことばかりをすれば、神様はあなたを見て喜ばれます」と答えました。彼はまた「それなら、どこでお礼をすればいいですか?」と聞きました。そう聞かれると私は自分でも分からなくなってしまいました。考えを巡らせていると、また師父が智慧を与えてくださいました。そして「見た後、真相が分かったら、自分の親戚や友人にも見せて下さい。彼らにも真相を分かってもらえたら、つまりお礼をしたことになります」と言いました。彼は直ちに理解し「そうか! こういうふうにお礼をするのですね!」と言って、喜んでDVDを持っていきました。

 一度、工事現場で働くお爺さんに神韻紹介のDVDをあげたことがあり、その時、彼は大声で「わしは、そんなもの要らない!」と言いました。その後、数人の人が寄ってきて、「あのお爺さんは愚かだ。彼が要らないなら私たちに下さい」と言って、あっという間に持っていた8枚のDVDを持っていきました。

 私を罵る人に出会ったら、私はニコニコ笑ってお話をします。ある私服警官らしき人が、私に「あなたがくれたDVDに法輪功に関する内容がありますか?」と聞きました。私は平常心で「法輪功は世界100以上の国と地域に伝わっています。これほど大きなことなのに、法輪功の内容がないわけがありません」と言いました。また、ある婦人からは、DVDを要らないと言われたことがあります。私は「あなたを見れば悪事を働いたことのない、良い人だと分かります。心の優しい人ですね」と言いました。この言葉が彼女の心を動じさせたようで、すぐに「なぜ分かるのですか?」と聞きました。私は「顔にあらわれています。見れば分かります」と答えると彼女はDVDを持っていきました。

 それからは、私は人を見て話の内容を変えていきました。師父が智慧を与えてくださり、口を開けば話がどんどん出てきて、時にとても絶妙な言葉がでてきます。常人は、私のことをとても知識のある人だ、と思っていますが、実は、一日も学校へ通ったこともありません。しかし千万年に一度の機会で、私はこの宇宙大法を学ぶことができました。宇宙大法と比べ、常人の知識はちっぽけなものにすぎません。

 ある日、団地で一人の男性が脚立に乗って電線をかけていました。私は彼に「お兄さん、手元の仕事をひとまず止めてもらえませんか」と言いました。すると彼は「何ですか?」と聞きました。私は、「このDVDの中では中国五千年の伝統文化が紹介されています」と言いました。すると彼は喜んでDVDを受け取り「ありがとう!」と言いました。時に相手を救いたいという自分の正念が強ければ、仕事中でも手を止めさせる事ができます。自分に恐れる心、顕示心、歓喜心がなければ、彼を救いたい善の念が出てきます。衆生はあなたが真相を伝えることを待っていて、師父は人を救い済度する機会を按配してくださるのです。

 このような人もいます。「あなたを通報します。昨日私の姑さんにDVDをあげましたね」と言われたことがあります。私は「姑さんのためではなく、あなたたちのために渡しました」と返しましたが、彼女は「それでも通報する」と言いました。私は「あなたにはできないでしょう」と言って、ニコニコしながら、「あなたが要らないと言うなら、それはあなたにその福がないということです」と言い残し、去って行きました。このような人とは論争する必要はありません。

 私は自転車に乗って、表通りから路地まで隅々まで行きます。自転車で一日 走っても、肩も腰も痛くなく、足もだるくなりません。真相を伝えることで、本当に軽やかで力は満ち溢れ、疲れを知らず、心から言い知れない喜びがあります。

 大きい道も、小さい道も、全部把握していますが、その日は、車しか通らないような大きな道を通ってしまいました。歩く人が一人もいなく、「どうしよう、DVDを誰にあげようか?」と考えました。そして私は車を止めて、真相を伝えDVDを渡しました。私はどこでも行き、時に畑で農作業をしている人にも真相を伝えてDVDを渡します。私には分かっています。これはすべて師父が按配されてくれた道なのです。

 ある日の正午、ご飯を食べていると、師父が「早くここから出なさい。あるゴミ屋さんが真相とDVDを待っています」とのメッセージを私の頭に送られました。私は食事中でしたが、お箸を置いて、すぐ向かい、師父の啓示のおかげで、そのゴミ屋さんを見つけることができました。私は「あなたを救いに来ました」と言って、真相を伝えてDVDをあげました。彼は喜び、ずっとお礼を言い続けました。「衆生はみな法のためにやってきています」[3]と師父が説かれたことがあります。表面では一人のゴミ屋さんですが、本来は一人の偉大な神様であるかもしれません! 師父のお告げがなければ、人の波の中で、どうやって彼を見つけられるでしょう?

 私はどこでへでも行き、歩きながらDVDを配っているので、街の人はみんな私を知っています。私に「毎日そんな事をしていて、どれだけお金をかけているの?」と私に聞きました。その時、「私はそろそろ遠いところへ行くべきではないか。でも辺ぴで遠い村へはどうやって行けばいいのか?」と考えました。ちょうどこの時、降龍木という木材を売る人に出会いました。その人は狼牙山に住んでいるらしく、彼に真相を伝えて、DVDを渡しました。彼は「うわぁ! なんてことだ! 私は、村の人たちからこのDVDを探して欲しいと頼まれていたんだよ。でも、どこで探せばいいか分からなかったんだ。まさかここで出会うとは!」と驚いていました。私は「とりあえず手持ちの何枚かを持って行って下さい。明日はもっと持ってきます」と言いました。すると彼は「私は『共産党についての九つの論評』も読みたいんだ」と言うので、「それも明日には持ってきます」と答えました。しかし、私はうっかり電話番号を聞き忘れてしまいました。彼はあちこち移動する商売なので、どこへ行ったのかもわかりません。私はどうしたら見つける事ができるのだろうかと途方にくれました。

 翌日、私はDVDと『共産党についての九つの論評』を用意していると、師父から「どの街へ行って、着いたら右に曲がって、進んで更に左へ曲がりなさい」との啓示がありました。私が言われるまま歩いていくと本当にその人を見つけられました。私は彼に「あなたを見つけることができたのは奇跡です。こんな大きな町で、師父の助けがなければ、あちこち移動しているあなたを見つけられるわけがありません」と言いました。

 私は毎日の時間をびっしり按配して、午前はDVDを配り、午後は法を勉強します。夜には真相資料を配り、時にご飯を食べながら『洪吟』を暗記します。私の心の中はこの上なく高揚しています。

 現在、私は再び故郷へ戻りました。60歳になる私ですが、荷物の積み降ろしの仕事もやっています。どんなに働いても疲れを感じません。一度、夜市の屋台で村の書記にネット封鎖を突破するソフトをあげました。彼は「あなたたち法輪功が本当に良いなら、なぜ白昼堂々と真相資料を配らないですか?」と尋ねました。私は、「その理由を話してあげましょう。法輪功は十数年の迫害を受け、その中には信念のため刑務所に入れられた人も、生きたまま臓器を摘出された人もいます。大法弟子がどれ程の犠牲を支払ったのか、考えたことがありますか? 私たちにもそれぞれの仕事もあり、生活もあります。あなたたちが真相を分るように、天が中共を滅する時に生き残れるように、自分の生活費を節約し、真相資料などを作っています。誰でも家で寝たほうが楽だし、どこより自分の家のほうが居心地がいいと思うでしょう。法輪功修煉者ほど無私の人がいるでしょうか? 無私で貢献して、衆生を救い済度するのは誰のためでしょうか? それは、あなたたちのためなのです」 私が微笑みながらも厳粛に話をすると、彼はついに分かったようで、ソフトを持って喜んで帰りました。

 十数年来、私はたくさんのことを経験してきました。今までのことをまとめると、つまり縁のある人に会えば、一人残らず救い済度していく。この事はすでに自分の生活の一部になっていました。そして今日は、闘争心が出てきて、明日は歓喜心が出てきます。出てくれば取り除きます。振り返ってみると、修煉はつまりこのようでした。修煉者の一生はつまり執着を取り除く一生です。私がしっかりと師父の教え「修煉には終わりの日があります」[4]を銘じます。世間での修煉の時間が短いので、師父が残してくださった人を救う時間を怠けてはなりません。

 (完)

 注:
 [1] 李洪志師父の著作:『轉法輪』
 [2] 李洪志師父の詩:『洪吟三』「紅潮散る」 
 [3] 李洪志師父の経文:『二〇〇四年米国西部法会での説法』
 [4] 李洪志師父の経文:『北米第一回法会での説法』

 
(中国語:www.minghui.org/mh/articles/2015/6/5/把救度众生贯穿在生活中-310147.html)
 
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