【明慧日本2013年6月12日】黒竜江省ハルビン市郵便局に勤めていた李洪奎(けい)さんは、機械・電力設備の元技師で、10数年連続して市・省・郵政部門の優秀従業員に選ばれた人だ。李さんは法輪功修煉者であり、性格が明るく、健康であった。
李洪奎 |
1999年7月に中共(中国共産党)の法輪功に対する迫害が始まった後、李さんは3回強制連行され、2度不当判決を下され、合わせて刑務所で10年間拘禁され、非人道的な拷問を受けた。2005年9月22日、李さんは再び連行されて、懲役7年を言い渡され、大慶市刑務所に監禁された。
2012年8月、李さんの家族は李さんが「脳出血」で大慶市第4病院で手術を受けたことを告知された。李さんの体が急速に回復し、主治医の退院する許可を得た時、23日後に出所でき、自由になる時点で、8月28日に突然死亡した。主治医さえ驚き、「分からない、このような事は初めてだ」と言った。
この期間、一体何が起きたのか?
一、優秀な技師が勤務先を解雇される
李さんは黒竜江省ハルビンの郵便・電信学校とハルビン工業大学を卒業し、ハルビン市郵便・電信管理局の機械・電力設備の技師であった。李さんはハルビンの道外区、動力区郵政支局で郵便物の自動受け取り機の技術を革新し、よい評価を得た。また電磁回転広告看板・郵便物輸送の遠隔テレビ操作・無線会話・小包選別機の改造などを完成した。李さんの仕事ぶりは真面目で責任感があり、残業しても文句一つ言わず、いつも他人のことを考え、1978年から1991年まで連続14年間にわたって優秀従業員に選ばれた。
1994年8月、李さんは「真・善・忍」を行動の規範とする法輪功を修煉し始めた。それ以降、李さんは更に仕事に対して頑張るようになり、同僚と仲良くした。連続数年、市・省・部級の模範労働者に選ばれた。1996年に郵政の中枢設備を導入した後、1回故障したことがあった。当番者は長い時間かけて調査したが原因が見つけられなかった。皆がなかなか解決策を見いだせない時、ある人が李さんが当日出張から帰ると言って、李さんに電話をかけた。李さんはちょうど家に着いたばかりだったが、すぐ勤務先に駆けつけ、直ちに故障を直した。
このように親切で、技術に詳しい人が、中共の法輪功に対する迫害によって、何度も連行され、拘禁され、滅多打ちされるなど非人道的な迫害に遭った。不当に拘禁された期間、ハルビン市郵政センター局は刑務所へ人を派遣し、労働契約を解除することを求めたが、李さんは迫害を承認せず、書類に署名しなかった。しかし、ハルビン市郵政センター局は一方的に労働契約を解除し、所属の各部門まで伝達通知を出した。
二、黒竜江省政法委に呼び出されて密談
李さんの家族が、大慶刑務所のある隊長から聞いた話によると、「2012年7、8月、李さんが発病する前、黒竜江省政法委員会(610弁公室を直轄する組織)の周という者が李さんを訪ねて、話したことがある。秘密裏に面談したため、具体的な話の内容は分からない」という。李さんは大慶刑務所で、「転向」を拒否する意志が堅い法輪功修煉者の中の1人であった。「転向しない」「大法と師父を誹謗中傷しない」「『三書』を書かない」ため、何度も残酷な暴力を振るわれ、苦しめられ、6年あまりの間、家族との面会を一切許されなかった。李さんは省政法委員会、610弁公室から要注意人物と見なされていた。
三、大慶市・黒竜江省・国家の各部門が返答なし
李さんの不可解な死の後、妻の白群さんは相前後して大慶刑務所・大慶裁判所・検察院・司法局・人民代表大会などの部門に行き状況を反映し、また、黒竜江省最高人民検察院・最高人民法院などの関連している部門まで陳情に行った。大慶刑務所に対し、事実を明らかにするよう求めた。国家の投書・陳情する条例によって、15日内に返答するべき案件だった。しかし、以上の各部門は皆業務せず、いかなる返答もなかった。2013年1月21日、李さんの家族はEMSで最高裁判所の院長・最高人民検察院の 検察長・国家司法部の部長・黒竜江省司法庁の庁長・黒竜江省刑務所の管理局の局長・大慶市市長・大慶市検察院の検察長・大慶司法局の局長・大慶刑務所の所長などの21部門へ速達を出して、大慶刑務所が李さんを迫害死に至らせた事件に対して、責任を負い、弁償を求めたが、法定期限内にいかなる返答もなかった。
白群さんは夫のために黒竜江省、中国の最高権力機関、司法機関の各部門へ出した陳情書 |
四、十八大会期間中、李さんの家族が各級部門に嫌がらせ・尾行・包囲される
2012年10月27日、白群さんが住んでいるハルビン市紅旗小区のビルは数台の黒い車に包囲された。
11月4日、ドアがノックされたが、白群さんは重病でこのような事が繰り返されることに耐えられないため、応答しなかった。夜7時過ぎ、再びドアが叩かれ、人の応答がないことを見て、ドアを壊され始めた。持続的な壊す音と室内の犬の吠える声で、周囲の隣近所に影響を与えたため、住民に反感が広がった。ドアを壊す人は隣近所の人に罵られて引き揚げた。
11月5日、大慶司法局の調査グループの夏(大慶司法局の監獄管理科・夏課長)と自称する者が李さんの息子に電話をかけ、何度も住所を問い詰めて、面会を求めた。彼らは問題を解決しに来るのではなく、上京して陳情することを恐れているのだ。
11月2日~14日、4台の乗用車とマイクロバスが李さんの住所のフロア入り口に詰め込み、一人だけ出入りできるスペースを残しておいた。ハルビン610弁公室・公安派出所・国家安全局・道外区の陳情部門・道里区の口腔診療所・町内などの人は、絶え間なく扉を叩いたり、電話をかけたりして、勤務先に行ってお金を受け取れるとか、駅で切符を調べられるなど、白群さんを誘惑し騙した。黒い車の中の人は昼夜にわたり入り口を監視しながら、電話で「外出するとすぐ逮捕するぞ」と恐喝した。
尾行車 |
15日後、他の車は目につかない場所に移動し、1台を残して入り口を監視し続けたため、白群さんと息子は連日外に出られず、正常な日常生活ができなくなった。白群さんはハルビン道里区の口腔診療所の主治医であり、深刻な冠状動脈性硬化症・重度高血圧などを患って、常に通院しなければならなかった。しかし、1カ月近く包囲され、親子の精神に大きな圧力をもたらし、白群さんはほとんど夜も寝られない日を過ごしたという。
11月17日、親子を監視するため、廊下の中に常夜灯が付けられた。11月23日、白群さんは病院へ行った時、人に尾行され、あの人は区の陳情部門から派遣されたという。白群さんはバスに乗っても、スーパーに行っても常に尾行されていた。