中共の特殊なノルマから共産党の暴政を見る
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文/海涵

 【明慧日本2013年10月26日】河南省鄭州市の衛生局では昨年9月の内部通達で、各管轄区で精神病患者が管轄区域の人口の0.2%を下回ってはならないというノルマが規定された。この指標の達成実績は各病院に対する評価となり、任務を果たせなければ上級の監督指導に直面するという。ある管轄区では、上記のノルマで計算すれば71人の精神病患者を探さなければならなかったが、結局12人しか探し出せなかったため、担当者は大きな圧力をかけられたという。

 この事件が報道された時、インターネットやメディアは騒然とし、「あなたは、精神病ですか?」と見出しに大きく取り上げた。「0.2%という数字をどのように算出したのか?」と、人々は疑問に思っている。しかし、その内部通達は国家衛生計画委員会が文書によって下したものだという。

 この事件を知った私は、『共産党についての九つの論評』に記載された、毛沢東の殺人ノルマのことを思い出した。

 毛沢東は、ある資料の中で「極めて多くの地方で、あれこれ気兼ねして大っぴらに反革命分子を殺すことができない」と述べていた。1951年2月、中共(中国共産党)当局は再び、浙江省と皖南(かんなん)以外に「その他の殺人が足りない地区、特に大、中規模の都市では、引き続き躊躇することなく一まとめに逮捕し、一まとめに処刑しろ」と指示を下した。毛沢東は「農村で、反革命を斬殺するのは、一般的に、人口の千分の一を超えるべき…都市では、千分の一以下とする」と指示した。当時の中国の人口6億で計算すると、毛の至上命令だけで、少なくとも60万の人間の首が刎ねられた。その「千分の一」という数字の比例について、どのような方法で算出したものであるかどうかは、知るべくもないが、毛は、おそらく気まぐれで、この60万人の命を下地にすれば、人民に恐怖感をもたらす最低の規模に十分であると考えたのであろう。それ故に、このような指標を下したと見られる。

 殺された人は、死刑になるまでの罪を犯したのかどうか、中共はそこまでは考えていなかった。1951年に公布した「中華人民共和国反革命分子を懲罰する条例」では、「虚言を流す」罪は「即死刑」を適用すると規定された。

 中共の特殊なノルマは多くある。かつて「右派」「地主」を区分したノルマがあり、数え切れないほどの人が悲惨な目に遭った。現在、警察の刑事事件解決ノルマや裁判所の案件審理ノルマでどれほどの冤罪を作ったのだろうか。交通警察、衛生部門、政府監察管理、検察部門などは民衆に対する罰金のノルマで人民の膏血をどれほど絞ったのか。政策に従って家宅を強制的に壊すノルマで、どれほどの庶民が暴力を振るわれたのか? どれほどの人の家がなくなり放浪者になったのか? 一人っ子政策でどれほどの女性が強制手術をされたのか? どれほどの胎児が堕胎されたのか? そのほか、火葬ノルマや緑化ノルマ、青空ノルマは中共各級が実績を捏造する源である。また、14年間に及ぶ法輪功に対する迫害で、各地の洗脳班、刑務所、留置場などでは法輪功修煉者を転向させるノルマのため、拷問や高額罰金などの卑劣な手段を使用している。法輪功修煉者に拷問を加える際、多くの悪徳警官は「殺しても自殺と見なすぞ! ノルマがあるんだ」と叫んだ。これらの横暴で殺気だつノルマは毛沢東時代と似ている。

 「精神病」とされる現象は全国で氾濫している。陳情者、異議者、法輪功修煉者、弁護士、記者など、言論や思想が中共と合わなければ、精神病院に入れられたり、或いは留置場や刑務所に入れられたりし、本当に「精神病」になるまで迫害される。

 明慧ネット中国語版の報道によると、中国で数千人の健康な法輪功修煉者が精神病院に入れられ、長期にわたって中枢神経を破壊する注射をされた結果、多くの修煉者が本当に「精神病」になったという。例えば、河北省滄県風化店卿の法輪功修煉者・武兆斌さん(20代)、清華大学の学生・柳志梅さんなどが、これらの被害者だ。

 異なる時期の共産党のノルマから見ても、党の横暴で卑劣な本性は一貫しており、変わっていないことが分かる。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2013/10/16/281206.html)
 
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