チベット:大学の定年退職者が不当拘禁 年金支給されず
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 【明慧日本2013年11月1日】チベットの陳四昌さん(60歳女性)は農牧学院を定年退職し、元の職場のリーダーや同僚に法輪功迫害のチラシなどを郵送したという理由で、2004年、林芝地区の国安局(国家安全局)に連行され、留置場に拘禁された。その後、懲役3年の不当判決を言い渡され、ラサ北郊の刑務所に収容された。2007年、刑期満了で解放された陳さんは、年金の支払いを停止された。

 陳さんはかつて、肝内結石、半身が痛む、腎盂腎炎など、いくつもの病気を患い、治療のため多くの病院へ通ったが、病状は悪化する一方だった。体の痛みで仕事も家事もできなくなり、ついにはベッドに横たわるしかなかった。陳さんはひどく苦しみ、「死んだ方がましだ」と考え、人生に絶望してしまった。しかし、1998年4月、知り合いの紹介で法輪大法と出会い、法輪功を学び始めた。法輪功を修煉して数カ月で、すべての病気が消え、本当に健康で軽快な体を手に入れた。

 しかし、中共(中国共産党)政権は1999年7.20、法輪功への弾圧を開始し、全国のメディアを利用して、法輪功を迫害し始めた。陳さんも毎日、職場でリーダーに呼ばれ、圧力をかけられ、法輪功の修煉を放棄するという保証書を書かされた。陳さんは恐怖を感じ、一度は法輪功の修煉をやめたが、その後、 落ち着いてよく考え、「法輪功の『真、善、忍』の教えは間違っていない。法輪功の修煉で持病が治り、道徳が向上した」と感じ、法輪功の修煉を続けた。

 2001年の初め、陳さんは退職した後、四川省成都市に転居した。陳さんは明慧ネットで、以前書いた「法輪功の修煉を放棄する」という保証書を無効にする「厳正声明」を発表した。その後、他の修煉者と一緒に、当局に騙されている人々に法輪功の素晴らしさや法輪功迫害の真相を伝えた。

 2004年の前半、元の職場の幹部や同僚に法輪功を理解してもらおうと、資料やDVDを送ったが、当局に通報された。そのことで、同年6月、チベット林芝地区国安局副局長以下7人の警官が、陳さんの自宅に不法侵入し、家宅捜索を行い、法輪功の関連書籍数冊、テープレコーダー1台、ウォークマン1台などを没収し、陳さんを連行した。陳さんは成都市のホテルに拘束され、片手を手錠でベッドに繋がれた。警官は陳さんを罵しり、テーブルを叩き、踏み台を投げ捨てるなど暴れながら、2昼夜、陳さんに飲食物を与えず、眠らせず、自白を強要した。

 陳さんは警官の言いなりにはならなかった。そのため、3日目にチベット林芝地区留置場に移送され、拘禁された。チベットへ行く途中の機内で、陳さんは警官に暴力を振るわれた。

 留置場に拘禁中、林芝地区の国安局、公安局、裁判所、検察院の担当者が毎日やって来て、陳さんを尋問した。さらに、留置場の警官にいつも、「三書」を書くよう強いられ、書かなければ、「お前に実刑判決を下すぞ」と脅迫された。しかし、陳さんは決して「三書」を書かなかった。

 陳さんは当局の裁判所に懲役 3年の判決を宣告され、ラサ北郊の刑務所に収容された。チベットでは神佛を信じているが、中共政権下の刑務所では法輪功修煉者を残酷に迫害している。陳さんは刑務所に送り込まれ、入るや否や、強制的に服を全部脱がされ、屈辱的な検査を受けた後、囚人服を強制的に着せられた。

 刑務所に入った翌日から、陳さんは連日朝から晩まで、太陽に向かって、軍人のように直立不動の姿勢で屋外に立たされ、日焼けして顔に水泡ができた。その後、陳さんは毎日長時間にわたり、セーターを織ったり、チベットの民族服の縫製をしたり、過重な厳しい労働条件のもとで働かされた。しかし、報酬は一切なかった。

 2007年6月、陳さんは刑期を終え、やっと出所したが、帰宅後、年金の支払いを停止された。陳さんは生活維持のため、あちこちの部門を訪ね、年金の支給を求めた。2011年7月、やっと月に500元の生活補助金が支給されるようになったが、年金の支給はいまだにない。

 (注:法輪功修煉者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2013/9/28/280426.html)
 
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