科学技術会社のマネージャーに不当判決 弁護士がネットで声明を発表
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 【明慧日本2014年11月11日】広州市宏徳科学技術会社のマネージャーで法輪功学習者の趙天栄さんは、2013年11月19日、会社にいたところを不当に連行され、拘禁された。今年7月30日、佛山順徳裁判所は法律に違反し、弁護士の主張を無視して、趙さんに対して懲役4年の不当判決を下した。

 趙さんは法律に基づいて次のように上訴した。「私は『(2014)佛順法刑初字第973号案』の認定について、事実と理由に皆異議があり、中級裁判所に改めて審理するよう強く求めます」。佛山市中級裁判所は圧力の前で、再び法律に違反し、弁護士の意見を聴取したと偽り、前回の不当判決を維持した。

 趙さんの弁護士――劉正清さんは、順徳裁判所と佛山中級裁判所の法律に背く行為に対して驚き、ネット上で法律声明文を発表した。声明文の中で「第二次世界大戦後、国際裁判所はナチスの反人類罪を裁判するにあたって、『政府あるいは上級の命令を理由に、犯罪者の法的責任を免除してはならない』という原則が確立され、犯罪者に対して厳粛に警告しました」。また声明文の中では、「当弁護士は決して一時的な損得のために、いかなる違法者のために取引しません!」と言明した。

 趙さんは業務上では技術に詳しく、会社と取引先の多くの難題を解決したことがあり、穏やかでユーモア溢れる人柄である。中国共産党が法輪功を迫害している環境の中で、趙さんはそれを恐れず、中国共産党が伝統文化や人類の道徳を破壊したことなどを人々に伝え、伝統文化を再現する神韻DVDを親戚友人に配布していた。

 以下は劉正清弁護士が発表した法律声明文である。

 順徳裁判所、佛山中級裁判所の違法判決についての声明

  広東省佛山市順徳裁判所は、2014年7月30日、趙天栄に対して判決を下した「(2014)佛順法刑初字第973号案」。趙天栄は判決にこれに対し異議があり、2014年8月7日に佛山市中級裁判所に上訴した。佛山市中級裁判所は2014年9月17日に『刑事裁定書』「(2014)佛中法刑一終字第317号」を下した。以下は、この2つの裁判所の違法判決についての声明である。

 一、被告人の供述内容には一切の裏付けがなく、その一連の過程で被告人に対して罪を言い渡したことは『刑事訴訟法』第53条に違反

 順徳裁判所の判決文により、「被告人・趙天栄は宏徳科学技術会社で舞踊と法輪功に関する数十枚DVDを制作した。DVDはすでに公安部門に押収された。趙天栄は制作前、神韻の内容だと分かっている。趙天栄は2012年末に10枚を親戚に配布した」。『刑事訴訟法』の第53条に基づき、趙天栄の親戚に証明してもらうことが必要である。

 二、裁判の中で補充証拠を公開せず直接判決を下す

 本件の裁判中に順徳検察院は「補充証拠が必要」と提案し、順徳裁判所は2014年に6月25日に『裁判延期決定書』を作成した。

 『刑事訴訟法』の定めにより、「人民検察院は収集した補充証拠を人民裁判所に渡し、人民裁判所は弁護人、訴訟代理人に知らせ、調査・コピーすることができる。補充証拠の捜査する期限が満了した後、人民検察院が裁判所に資料を未提出の場合、しかも原因の説明がなければ、裁判所は訴訟を撤回できる」。しかし、順徳裁判所は一切の公文書を公開したことがなく、直接判決を下した。

 ところが、佛山中級裁判所は『刑事裁定書』の中にこのように書いてあった。「公訴機関から補充証拠が出て来てないため、再度裁判する必要がないと判断した」。補充証拠が必要というのは、証拠不十分という問題が生じ、罪を決定することができないことである。証拠を集めることができなければ、法律に基づいて訴訟を撤回しなければならない。しかし、佛山中級裁判所は「再び裁判する必要がない」と公表した。

 三、本案件は再審理すべきだが、開廷しなかった

 私は『(2014)佛順法刑初字第973号案』の認定について、事実と理由に皆異議があり、中級裁判所に改めて審理するよう強く求めます。つまり、被告人は第1回目の裁判に異議がある限り、上級の裁判所は再度裁判すべきであり、その異議が成立するかどうかをも、再度の裁判の中で確認することができます。

 四、佛山中級裁判所は違法行為を隠すため、『刑事裁定書』の中の内容を捏造

 2014年8月7日、当弁護人は順徳裁判所を通じて『弁護士事務所通信』『権限委託書』『弁護士執業の証明コピー』『刑事上訴状』を佛山中級裁判所に提出した。その後、佛山中級裁判所は私の弁護を聞いたことがなく、電話さえもないと回答した。これは『刑事訴訟法』第223条に違反する。しかし、佛山中級裁判所は『刑事裁定書』の中で「当裁判所は法律に基づいて合議制法廷を成立し、案件の調査をはじめ、被告人に尋問し、弁護人の意見を聴取した」(『刑事裁定書』の第1ページ)と捏造した。

 以上の要因を鑑みて、この違法行為は正常な法律順序で解決することが難しいため、当弁護士はネット上を通して声明を発表して、未来のために証言できると考える。

 声明人:劉正清
 2014年10月8日

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2014/10/20/299200.html)
(English: http://en.minghui.org/html/articles/2014/11/1/146642.html)
 
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